子供の英語教育/子供の英語教室

良い子ども英語教室を見抜くコツ(3ページ目)

良い英語教室か、残念な英語教室か。パッと見たくらいではわかりませんね。良い英語教室には特徴がありますが、その特徴を見分ける方法を教えます。

清水 万里子

清水 万里子

子供英語 ガイド

現在、岡崎女子大学准教授(子ども教育学部子ども教育学科)。児童英語講師、指導歴39年。教育学修士(岐阜大学)。中日新聞「中日こどもウイークリー」英語学習面執筆、学校訪問記事担当(11年間)。2013年4月~2023年3月まで岐阜県可児市「小学校英語コミュニケーション事業」アドバイザー。

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一般的な内容の英語教室は教える先生がポイント!

私は自宅の新聞折り込み広告をよく見ていますが、特に今年の春の「生徒募集チラシ」の多さにびっくり! こんなに、この地域に、いろいろな英語教室があるのか、と改めて驚きました。内容をよく見てみると、ありきたりのことが書いてあります。以下のようなキャッチフレーズがいっぱいです。これらのキャッチフレーズには私は突っ込みを入れたい。ですので、いちいちですが、コメントを書いておきます。

・教える人はもちろんネイティブ!

→ このキャッチは、何だこれは? です。幼児には教え方が上手な先生がベストです。そう考えると、日本人講師、ネイティブ講師のどちらでも構いませんが、英会話の相手としてネイティブ講師がもっとも役に立つのは、ある程度、学習が進んだ高学年児童以上と、帰国生(帰国子女)の英語力維持のためでしょう。幼児、小学校低・中学年には、子どもが日本語でつぶやいた気持ちをすぐに拾って対応してくれる教え方の上手な日本人講師が良いですよ。そして、たまにネイティブ講師と会える機会があればよいです。

・教え方は、TPRメソッドで!

→ このキャッチも、何だこれは? です。こんな当たり前のことを募集チラシに書くな、です。子どもの英語教育ではTPR(Total Physical Response全身反応教授法)を使うのは当然のことなので、TPRが使われていない英語教室なんて効果もないぞ、というレベルです。TPRとは、英語を聞いて理解した子どもが身体を使って反応するという方法です。たとえば、先生がTouch your head.(頭を触って)と言えばそのように反応し、Open the window.(窓を開けて)と言えば、窓をあける行動をする、というものです。Jump!(跳んで!)、Point to the door.(ドアを指さして!)もそうです。~メソッドと名前が付くと、さも効果的な英語教育をしていると思いがちですが、実はそうではありません。~メソッドは特に意味がない言葉です。

・マンツーマンでネイティブ指導!

→ この指導で効果があるのは、高学年以上の帰国生(帰国子女)レベルです。週に1~2時間のマンツーマンレッスンで海外の学校で身につけた英語力維持には良いでしょう。マンツーマンレッスンは、幼児、児童には全く無意味で面白くないレッスンです。子どもは子ども同士で学び合いますから、グループレッスンが適しています。ゲームで楽しみながら学んでいくものですから、マンツーマンでは遊びの要素すらなく、大人と英語を使って遊んでもつまらないだけです。割高な費用がかかるだけです。

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