株・株式投資/決算書からチェック!気になる銘柄の株価

ROEとは? 株初心者が5分でわかる決算書入門(2ページ目)

ROEとは、株式投資に対するリターンの良し悪しを判断するための指標です。ROEが高い企業は、(A)利益率が高い、(B)総資本回転率が高い、(C)負債を多く活用している、という特徴があります。東証の平均値は5%弱ですが、投資するなら最低10%を目安にするとよいでしょう。

日根野 健

執筆者:日根野 健

公認会計士ガイド

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MonotaRO(3064)のROEは、34.9%!!!(H24.12期)

実際の企業で見てみましょう。

MonotaRO(3064)という会社があります。事業内容は、工場用の間接資材をネット通販する会社です。アスクルがオフィス向けの通販事業なら、MonotaROは工場向けの通販事業です

MonotaROの平成24年12月期の決算短信を見てみると、ROE(自己資本当期純利益率)が記載されています。なんと、34.9%!!!

MonotaROの自己資本は、約55億円。それに対して、当期純利益は約17億円ですから、

ROE = 当期純利益 約17億円 ÷ 自己資本 約55億円 = 34.9%
となります。


でも、34.9%と言われても、高いか低いか、よくわかりませんよね。実は東証一部・二部・マザーズに上場している企業のROEの平均値は、たったの4.62%なんです。(平成23年度・連結)


MonotaROのROEと東証平均のROE

【図 MonotaROのROEと東証平均のROE】



こうしてみるとMonotaROのROEがいかに高いか、分かると思います。ちなみに、株式投資において私が目安としているROEは10%です。ROEが10%ということは、(配当を実施しなければ)毎年、自己資本が10%ずつ増えると考えられます。また、それに伴って、利益も増加していくものと期待できます。

そして、株価は純資産の多さや、利益の多さに比例して動くと考えられます。

つまり、ROEを10%でキープできるということは、純資産も利益も10%のペースで増加しているといえます。ROEが10%ということは、7年間で1株価値が2倍になる計算です。

次のページでは、どんな企業のROEが高くなるのかをお教えします

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