懐中電灯のあかりで調理体験 

屋上のテント村

写真4.夕闇につつまれる前にテント張り終了

夕暮れが迫る中、体育館ではダンボールやパイプ椅子での寝床作りが、屋上ではテント張りが始まりました。5時でしたが、屋外ではまだこの時期3000ルクスあり、作業に支障はありません。

ところが、それに続く夕食づくりには全員が苦戦しました。2本のアルミ缶を使って、お米から炊くのですが、炎が続きません。日没後でも秋葉原近くのこの屋上では、看板照明や街明かりの影響で8ルクスが取れていました。天空は薄紫色です。しかし調理にはもっと明るさが必要で、常時、懐中電灯で照らしながらの作業です。

 

手回し式の懐中電灯

写真5.手回し式の懐中電灯が安心

それでも懐中電灯は、手回しで発電するタイプ(写真5)を持っていたので、光が弱くなると、手回しで電気を充電して点灯できるので安心でした。電池式のものは、電池の替えが十分にないと、作業途中で切れるのではと不安に感じてしまいそうです。

暗さと煙と上手くいかないことで次第に、皆、嫌気がさしてきます。そして2時間の健闘空しく「ご飯」に炊きあがったのは数名でした。ただ、今回は訓練のため、この後予備のご飯、1人お玉1杯分が支給されました。


 
アルミ缶で炊飯

写真6.アルミ缶で炊飯 10時まで粘ったが、生米のまま

屋上と体育館の往復には外階段を使いましたが、ここも消灯され真っ暗でした。落ちる危険のある階段前には赤いケミカルライト(化学薬品で発光する使い捨ての照明)、通行可能なエリアには青いケミカルライトが、サインと照明を兼ねて置かれていました。(写真7)

就寝は、テントでしたが、良かったのはプライバシーの点のみで、居住性としては体育館と大きな差がありました。

 

通行のサインを示した階段

写真7.ケミカルライトで、通行のサインを示した階段

テント内は薄ら明るいのですが、ペン1本でも、端からなめるように懐中電灯で探さなくてはなりません。写真8のように天井に懐中電灯を設置し全体を照明しましたが、物や自分の体に取付られるタイプの懐中電灯は便利でした。

ただ寝るときにはその周囲からの明るさに目がさめてしまいました。また、当日の最低気温は9℃と寒く、あらかじめ防寒着と毛布を用意したにもかかわらず、周囲からの冷気に包まれて、寒くてほとんど眠れませんでした。日の出が待ち遠しかったです。

 

テント内の様子

写真8.テント内の様子。懐中電灯は体や物に取付られるタイプがオススメ

翌朝、疲れ切った参加者の顔、顔。「もう一泊できますか?」との代表者の質問に、自ら参加したにもかかわらず、手を上げたのは1家族のみでした。私自身も危機感が薄かったことを実感しました。

次回は、キャンプ中に行われたレクチャーについてレポートします。

※本プロジェクトは「つくることが生きること 東日本大震災復興支援 東京展」の一環として開催されました。

イベントについての詳しい内容は、防災サバイバルキャンプ「避難所生活体験イベント」をご参照下さい。

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