社会人1年目貯金:20代平均貯金額は年収300万円未満で76万円
「お金が貯まる人」になるには、実は社会人1年目からが重要です。何も考えずに毎月お給料を使い切っていると、“貯まらない人”まっしぐら! 「貯まる人」に向けて、いかに習慣づけていくかがキモなのです。とはいっても、他の20代のみんながどれくらい貯めているかが気になりますよね。ガイド西山が20代の方に取材をしていると、貯蓄額は人によって実にさまざま。同じくらいのお給料でも、貯蓄がまったくのゼロの人もいれば、29歳ですでに1000万円以上ある人もいるのです。 では、社会人1年目では、どれくらいを目指していったらいいのでしょうか。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2020年)」によると、20代の一人暮らしの人の平均貯蓄額は、以下の通りです。
※当記事の「貯蓄」とは、「金融資産」全体のことをさします。また、例えば来月のカード引き落とし代など、日常的に使うために一時的に貯めているお金ではなく、将来のために備えている貯蓄や運用のためのお金をここでは「貯蓄」とします。
●年収300万円未満の人……平均値76万円、中央値5万円
●年収300万円以上500万円未満の人……平均値164万円、中央値57万円
ご自分の貯蓄額と比べてみて、いかがでしょうか。ところで、「“平均値”はわかるけど“中央値”って何?」と思われた方もいらっしゃいますよね。例えば、Aさん、Bさん、Cさんの3人がいて、それぞれ貯蓄が10万円、100万円、1000万円だったとします。
この3人の貯蓄平均値は、(10+100+1000)÷3=370万円です。ここで、この3人を金額が少ない順に並べると、A、B、Cの順番になり、ちょうど真ん中に来る人(=Bさん)の値を“中央値”といい、100万円になります。
貯蓄平均値は370万円ですが、中央値では100万円。金額が大きく違いますよね。これは、Cさんのように1000万円も貯めている人がいると、その大きな金額にひっぱられるため、“中央値”よりも“平均値”の方が大きくなってしまったのです。
このように、金額のばらつきによっては、“平均値”が実感よりズレてしまうことがありますので、“中央値”の方がなんとなく真ん中の感覚に近いケースが多いのです。
20代前半の女性ですと、一般的に年収が200万~300万円くらいの方が多いようですので、ちょっと目標を高くして、年収が300万円以上500万円未満の人の数値を見てみましょう。平均値は164万円で、中央値は57万円です。
「164万円は遠いけれど、57万円ならいけそうだな……」と感じたかもしれません。ただ、50万円くらいを目標にすると、貯めたとたんに使い切ってしまうケースが多いので要注意。
そこでまずは、3ケタである“100万円貯蓄”をしっかり貯めることを目指しましょう。ただし、100万円をゴールにすると、お金を使っていっきに減るケースも多いので、“120万円”を目標にするのがオススメです。
120万円なら、もし20万円ほど使ってしまっても、100万円は残ります。また万一のことがあっても、120万円あれば月に20万円×6カ月分として、半年くらいは安心できる貯蓄になります。
手取り月収額の1~2割を貯めよう
では、“120万円”の貯蓄目標額ができたとして、月々どのように貯めていったらいいのでしょうか。オススメしたいのが、毎月のお給料から“先に貯めてしまう”ことです。“先に貯めてしまう”金額は、手取り月収の10~20%を目安にしましょう。
手取りが15万円なら、お給料が入ったと同時に、1万~3万円を先に貯めてしまうのです。実家暮らしの人は家賃や水道光熱費がかからない分、一人暮らしの人より多めに、手取りの40~50%くらい(手取りが15万円なら、月に5万~7万円)貯める習慣をつけたいですね。いつか一人暮らしをしようと思ったときに、お金を使う習慣や貯蓄習慣が必ず役立つはずです。
もし月々2万円貯めて、ボーナスで10万円貯められれば、「2万円×12カ月+ボーナス10万円×2回=1年間で44万円」になります。3年間続けると、44万円×3年間=132万円です。120万円の貯蓄目標は、意外に早く達成できるのではないでしょうか。
そして数カ月たって「毎月1万円貯蓄しているけど、もう少しいけそうだな」と思ったら、翌月からは毎月2万円貯めるなど、無理のない程度に、少しずつ貯蓄額をアップしていけるといいですね。
学生時代から社会人になると、入ってくるお金が急に大きくなります。気持ちも大きくなって、“貯めること”を忘れてしまいがち。社会人1年目から気を引き締めながら、ぜひ“貯まる生活”を始めてみてくださいね。
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