もっと知りたい! 東京ゲートブリッジのアレコレ
トラス構造の造形美
ところで、東京ゲートブリッジが特徴的な形をしている理由をご存知ですか? 羽田空港に近接していることから飛行機の安全確保のために建造する高さに制限があること、さらに、船舶の安全確 保の為に十分な桁下(けたした)の高さが必要だったからなのです。そのためトラス構造(部材を三角形に繋いだ構造)を採用し、物流車両など1日に約3.2万台が通行する橋の安定性と耐久性を確保しました。吊り橋や斜張橋(主塔から左右斜めに弦のように何本もケーブルを引き、それに橋桁をつるして支える形式の橋:横浜ベイブリッジなど)では高い主塔が必要になるための選択です。このような環境や安全上の制約があったからこそ生まれた独特なフォルムですが、そのおかげで、夜景鑑賞の対象物という観点からもいっそう魅力的な橋となりました。
橋が設置された目的は、東京港の物流車両をスムーズに通行させ、輸送時間の短縮を図るため。東京港の国際力強化のために港湾施設を拡充した結果、コンテナなどが増大して新たな道(橋)が必要になりました。こうした設置の背景から考えても、東京ゲートブリッジは国際化のシンボルといえるでしょう。国際的なスポーツの祭典『オリンピック・パラリンピック』の2020年東京招致を願って特別ライトアップを行ったのも必然ではないでしょうか。特別な日の演出も楽しみのひとつです。
次のページでは絶景のダイニング&バーから東京ゲートブリッジの特別ライトアップを鑑賞します