水戸街道の宿場町として繁栄、
歴史ある街並みが残る

春雨橋周辺

坂川にかかる春雨橋周辺には築100年の店なども残されている(クリックで拡大)

江戸川を挟んで東京都に隣接する松戸は縄文時代の遺跡も残る歴史ある街。松戸駅西口にはかつての水戸街道、現在の国道5号線が走り、街道沿いには古い木造の商家なども残されています。

 
かつびし

水戸街道沿いの煉瓦造りの建物。壁を見ると分かる。煙草、葉巻の品ぞろえがすごかった(クリックで拡大)

水戸街道松戸宿は江戸幕府と水戸徳川家を結ぶ水戸道中の江戸日本橋から3つ目にあたる宿場町で、参勤交代のなかった水戸徳川家の家臣たちがこの街道を頻繁に利用し、往時はおおいに賑わったとか。現在はマンションが多く建ち並んでいますが、それだけの街と考えると、この街の魅力の多くを見逃すことになります。水戸家との縁で言えば、松戸駅東口から歩いて10分ほどの場所に徳川幕府最後の将軍徳川慶喜の弟、徳川昭武が後半生を過ごした戸定邸があります。現在は国の重要文化財に指定され、周囲の敷地も公園として公開されています。常磐線で松戸に向かうと濃い緑が右側に見えますが、それが戸定邸のある戸定が丘歴史公園です。

 

門

松戸中央公園に残された陸軍工兵学校時代の門(クリックで拡大)

歴史的な文物としてはもうひとつ、東口の松戸中央公園など、あちこちに残る明治時代以降の陸軍の遺跡があります。この街には軍都と呼ばれた時代があったのです。この公園の戦前の姿は陸軍工兵学校で、その後、戦後の一時期千葉大学の工学部があったこともあった場所で、駅からは急な坂を上ったところにあります。松戸は常磐線を挟んで西側は低地、東側も駅に近いエリアは低地なものの、現在イトーヨーカ堂も入ったプラーレ松戸という商業施設のある裏手、松戸中央公園以遠は高台と2つの地形がある街なのです。

 

市役所のある東口は
駅から離れると高台の住宅地が中心に

東口

東口を出たところの風景。ペデストリアンデッキが続き、下にも商店街がある(クリックで拡大)

では、歴史ある街松戸の現在の様子を東口、西口の順に見ていきましょう。まずは市役所のある東口から。駅東口を出るとペデストリアンデッキが駅正面にあるイトーヨーカ堂などの商業施設までまっすぐに伸びており、その下には商店街が左右に伸びています。飲食店なども多く、繁華でちょっと猥雑な雰囲気も。プラーレ松戸にはスーパーから衣料、雑貨のショップ、レストランなどが入っており、屋上の庭園ではフリマなども開かれるそう。日常の買い物の多くが揃う場所です。

 

高台

松戸中央公園などのある高台から駅方向を見下ろしたところ。高低差がはっきり分かる(クリックで拡大)

そして、その背後になるのが松戸中央公園。テニスコートやプールなどもあり、静かな場所で、訪れた日には捨て犬の里親探しの会がイベントを開催していました。この公園に隣接して平成19年に廃止された国家公務員宿舎があり、立地の良い、広大な土地が建物ごとそのままの形で放置されていました。廃止しても、使われていないのでは意味がありません。早いうちに民間の手による開発などが行われることを期待したいところです。東口で目立つ聖徳大学もこのエリアに集中しています。このさらに以遠は一戸建てを中心とした住宅街で、地元ではブランドエリアでもある胡録台などの高台が広がっています。

 

松戸市役所

高台にある松戸市役所。本文で書いた通り、皆さまお馴染みのマツキヨは松戸が創業の地(クリックで拡大)

駅から北側には松戸市役所があります。松戸市はかつて「すぐやる課」という部署を全国で初めて作ったことで知られています。これは1969年に当時の松戸市市長でドラッグストマツモトキヨシの創業者でもあった松本清の発案で市長直属の部署として作られたもので「すぐやらなければならないもので、すぐやり得るものは、すぐにやります」がモットー。その後、日本のあちこちに同名の部課が誕生したものです。市役所は高台にあり、近くには古い神社も。このあたりは区画整理で作られたエリアでもあり、住所に枝番号が多いのはそのせい。飲食店街などもあります。

 

江戸川、坂川のある西口側は
かつての水戸街道のあったエリア

大森駅西口

西口側も改札を出たところからペデストリアンデッキが続き、周辺には店舗などの入ったビルが並ぶ(クリックで拡大)

西口側には駅ビルアトレがあり、こちらにもペデストリアンデッキが。正面には松戸市文化会館があり、その前を走っているのが旧水戸街道。この通り沿いや周辺には前述した通り、歴史のある建物が残り、建物散歩が楽しめます。

 

坂川

坂川沿いには公園のようになった場所も。川沿いでは雛を吊るしてイベントが行われていた(クリックで拡大)

その街道と絡み合うように流れるのが江戸川から分流した坂川。かつては大雨が降る度に江戸川から水が逆流、逆川と呼ばれ、幾多の水害をもたらしたそうですが、現在は一部が公園のようになるなど整備され、川辺を散策する人の姿が目に付きます。川沿いのは松戸神社もあり、古い場所であることが分かります。

 

江戸川

遠くにスカイツリーも見える江戸川。開放的でのんびりできる場所だ(クリックで拡大)

そして、その以遠には江戸川。歌でも有名な矢切の渡しもある辺りで、江戸川の向かいは東京都葛飾区。川原では8月に花火大会も開かれており、サイクリング、ジョギング、散歩を楽しむ人の姿も多い、憩いの場です。

 

米や

水戸街道沿いにある古い米屋さん。現在は地元の観光案内所でもあり、ガイドさんもいる(クリックで拡大)

この通り沿いには大きなマンションも多く、現在の街道はいささか暗い雰囲気も。市の勤労会館、女性センター、市民劇場その他公共の建物も並んでいます。

 

伊勢丹

平日でも車で買い物に来る人の多い伊勢丹。西口側は平坦なので自転車利用者も多い(クリックで拡大)

駅の南側、線路に近いところには伊勢丹、松戸市文化ホールがあり、かつてはこの周辺が松戸市の官庁街だったとか。駅から伊勢丹までの間にはオフィスや商店が並び、古そうな店舗も。この周辺も含めて、この街にはラーメン屋さんが多いのも目につくところでした。また、駅前には行列のできている鯛焼き屋さんもありました。

 

商店街

駅の東西には商店街があり、学習塾、予備校も目についた(クリックで拡大)

続いて気になる松戸周辺の住宅事情を見て行きましょう。