人生の門出に、さまざまな「メモリアルリング」
リングには他のアクセサリーとは異なり、絆を象徴したものや記録の印といったメモリアルリングとして作られることも多くあるようです。■カレッジリング・スクールリング
学校のシンボルマークが入ったリングは卒業記念に用いられたりするもので、やはりアメリカから流行したと言われています。
卒業記念のカレッジリング。左右に年号が記されています。1928年
■モーニングリング
葬礼の時のリングで、 ジェット(※a)や黒エナメルに細工をしたものを用いました。死者の髪の毛をシャンクなどに編み込み、内側にメッセージを彫ったりしたメモリアルリングも19世紀後半に流行しました。
※a: 2億年前後経過した木の化石で、磨くと漆黒になるため、ヨーロッパでは葬儀の第一礼装時に身に着けるジュエリーとされるもの
■シールリング
石などに インタリオ(※b)をほどこして印章としたもので、手紙などの封書を留めるロウのシールに捺印をする際に使っていた指輪です。
男性が多く使っていた指輪です。
※b:沈み彫刻のこと。
このようにお洒落の為の装飾品としてだけではなく、様々なメッセージを込めて贈るアクセサリーとして、リングはよく使われていたようです。
また比較的最近になって始まった新しい記念リングもあります。
■エタニティリング
第一子が生まれたときに夫が妻に送るものや、リング一周すべてに宝石をはめ込んだもので、終わりなく永遠にという意味が込められています。
■トリロジーリング
最近では夫婦の過去・現在・未来をつなぐ3つの宝石を並べたものなどもあります。