年金/損をしない年金の受け取り方

月末退職にするだけで年金受取額がアップ?(2ページ目)

年金受取額を増額する方法はいくつかあります。今回は、退職時期により年金受取額をアップさせる方法をご紹介します。年金受取額をアップさせたい方は要チェックです!

執筆者:音田 大志

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退職日が1日違うだけで年金受取額も違う?

退職日が1日違うだけで年金受取額も違う?

前ページの、厚生年金保険法の厚生年金加入期間の計算方法により退職日が1日違うだけで年金受取額が異なる事例をご紹介しましょう。

退職日が1日違うだけで
厚生年金加入期間が1ヵ月変わる

入社日が同じで退職日が1日だけ違う、AさんとBさんの厚生年金加入期間を見てみましょう。

Aさん : 入社日 4月1日、退職日 9月29日
Bさん : 入社日 4月1日、退職日 9月30日

AさんとBさんの厚生年金加入期間を前ページの計算方法にあてはめてみると、
Aさんは厚生年金加入期間5ヵ月、Bさんは6ヵ月になります。

たった1日退職日が違うのだけで厚生年金加入期間が1ヵ月異なる理由は、Aさんは9月29日退職なので資格喪失日が翌日の9月30日になります。結果、その前月の8月までが厚生年金の加入期間になるのに対して、Bさんは月末退職であるため資格喪失日が10月1日となり、その前月の9月までが厚生年金の加入期間となるためです。

このように、月末に退職するのか、月末の前日に退職するのかで厚生年金の加入期間は1ヵ月違うのです。

厚生年金加入期間の比較

厚生年金加入期間の比較

 

年金受取額は厚生年金加入期間が長ければ長いほど多くなる

さて、厚生年金の加入期間が異なれば当然年金受取額も異なります。

厚生年金受取額は、以下の計算式で計算されます。
平均標準報酬月額×一定の乗率×厚生年金加入期間


したがって、厚生年金の加入期間が長ければ長いほど受取額は多くなるということになります。先ほどのAさんとBさんの場合も、退職日がたった1日しか違わないのですが、Bさんの方が1ヵ月厚生年金の期間が長くなりますので、年金受取額はBさんの方が多くなるということになります。


最終出勤日を退職日にする場合と、あくまで31日は日曜日だけど月末を退職日とする場合とでは厚生年金の期間に1ヵ月の差が出ますので注意が必要です。なるべく年金額を多くしたいという方は月末退職がよいかもしれませんね。


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