スタンドひとつで世界が作れる
深沢直人さんデザインのITISは、プライベート空間にぴったりのクールなフォルムです。アルテミデ社「ITIS」ヤマギワ |
最近はテーブルにキャンドルを置いたレストランが増えました。席についてからキャンドルが灯されると、テーブルの上にひとつの世界が生れます。
デンマークなど冬の長い北欧諸国では、日常の中でキャンドルが愛されてきました。テーブルに小さな明かりがつくことで、家族や仲間がそこに集い、長い夜を共に過ごします。
部屋全体を明るくするシーリングライト(天井照明)とは異なり、キャンドルやテーブルスタンド、フロアスタンドは、部屋の一部分を照らすことで、光の効果によるスペースをつくることができます。
自分の居場所を明かりで作ってみる
光の効果を利用して、家族との暮らしのなかに、自分の居場所をつくることも出来ます。例えば、リビングの照明を暗めにして、ソファテーブルにスタンドを置いてみましょう。それだけでパーソナルなスペースが誕生します。本や雑誌を読むときも、明かりが一点に集中することで、その世界に入り込みやすくなります。また家族との関係も変わります。部分照明は、プライバシーを守るバリアともなり、一定の距離を置くべき場面であることが自然と伝わります。
壁やパーティションだけでなく、照明によっても空間を仕切ることが可能なのです。お洒落なレストランやカフェなどに照明を暗くした店が多いのは、この部分照明の効果を最大限に活かすためともいえます。
LEDスタンドが部分照明を変える?
アームと円盤の動きがユニークなITIS。5WのパワーLEDは、省エネで寿命が長いのも特徴です ヤマギワ |
最近は、機能性の高いLEDを使ったスタンド照明が登場してきました。例えば深沢直人さんがデザインしたITIS(イティス)は、CDサイズの円盤と1本のアームで構成されたとてもクールなデザインです。
円盤のまわりからは、ほのかな明かりがもれ、5WのパワーLEDが電球色の光を放ちます。もちろんアームは上下・左右に動き、光の強弱を調整することも可能です。パーソナルな居場所づくりには最適なアイテムでしょう。
次のページで、進化したLEDスタンドを紹介します。