参加者はコスチュームやランタンなどを身につけ、町を練り歩く
ヨーロッパに冬の終わりを告げるイベントとも言われるカーニバル「モーゲンシュトライヒ」。イタリア、ドイツなどのカーニバルはとても有名ですが、スイスのバーセルにも古い歴史を持つ、個性的なカーニバルがあります。
カーニバルが始まるのはなんと朝の4時! 参加者はコスチュームを身につけ、時事問題など、いろいろなメッセージを描いた大きなランタンとともに楽器を演奏しながら町を練り歩きます。
日も登らない朝の4時からピッコロフルートが街のあちこちで響き渡るさまはかなり不思議。
見物客はといえば、それぞれ気なる団体の後をくっついて歩きます。
小さな子どももぐずったりせずに、かわいい衣装に身を包み、頭にも小さなランタンをつけて、朝の4時から町をトコトコ歩いているのが印象的でした。古くからこの地方に伝わる伝統行事なので、生まれた頃からそういうものとして受け入れているのかもしれません。
衣装もモダンな要素を取り入れたユニークなものから、かなり年代ものまでいろいろとあり、見ごたえがあります。中世風の衣装など、こちらの方たちは驚くほど似合うので、知りもしない時代にタイムスリップしたような不思議な気持ちになります。
キリスト教の謝肉祭であるカーニバルは、もともとカトリックの習慣です。スイスはプロテスタントの人も多いですが、3日3晩間続くカーニバル「モーゲンシュトライヒ」はとても盛大に行われます。通常のカーニバルよりも1週間遅く始まりますが、その理由はその他のカーニバルと区別をするためという説もあります。
普段の洗練された姿とは別の姿を見せるバーセルの街、1年に3日間だけのこのお祭りにあわせてぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
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■モーゲンシュトライヒ
場所:スイス・バーセル
時期:通常のカーニバルの1週間後(特定の日ではなく、開催日は毎年変わります)
※このデータは記事公開時点のものです。