大学受験の準備……まずは高校1年の2学期に「文理選択」の決断が
大学受験の準備は早めに考えたい
まず最初に訪れる大きな決断は「文理選択」。高校2年以降に文系と理系のどちらの分野に重点をおいて学んでいくのかを決めます。スケジュールや選択方法は高校により異なりますが、高校1年の夏頃に調査が始まり、秋には決定するのが一般的です。
学問研究の場となる大学では、どの分野の学問を専攻するかによって入試の科目が異なりますが、高校での文系と理系はそれを大きく2つに分けたもの。学部・学科や大学選びに影響する重要なポイントです。つまり将来の職業にも関係することですから、「数学が苦手」「国語が嫌い」などというネガティブな考えからの選択は後々後悔することになりかねません。自分の興味・関心のあること、気になる職業がどんな学問と関連があるのかを事前に調べておくと、文理選択がスムーズにできるでしょう。
高校2年から大学受験に向けて、学びたい学問について考えよう
行事や部活で学校の中心的な存在として活躍するなど、充実した日々をおくる高校2年生。勉強では、夏前から気になる学問や大学の情報収集を始めたいところです。夏休みともなると、国公立大学も含めてほとんどの大学でオープンキャンパスを開催します。興味のある学部・学科を設置している大学を、自分の目で確かめられる貴重な機会なので、ぜひ参加しましょう。オープンキャンパスでは、できるだけ多くの大学に足を運んで、学問内容やキャンパスの雰囲気などを比較・検討することをおすすめします。こうして自分で調べた情報をもとに、学びたい学問、行きたい大学の候補を大まかに絞っていきましょう。そして、それらに合わせて秋の「科目選択」を行います。
科目選択とは、高校3年で履修する科目を選ぶこと。高校によりスケジュールは異なりますが、早いところでは高校2年の6月頃から調査が始まり、秋には最終決定しなければなりません。選んだ履修科目は、そのまま受験科目となる可能性が高いですから、ここまでに学びたい学問分野、行きたい大学の候補をしっかり考えておきましょう。
高校3年生は受験日程を頭に入れ集中的に勉強を
高校3年になったら、大学受験の具体的なスケジュールを頭に入れておきましょう。ここに紹介するのは一般例ですが、春に行われる三者面談や夏のオープンキャンパスを経て、遅くとも8月頃までには志望大学を決めたいところです。この時期から、AO入試の出願受付を始める大学もありますので、AOや推薦入試を考えている人はもっと早めに、春先には志望校を決めていきましょう。10月からは本格的な受験シーズンの到来です。センター試験の出願に加え、推薦入試の出願も始まります。推薦入試は面接や論文が重視されるため、2~3カ月前からの準備・対策が欠かせません。12月には私立大学一般入試の願書受付がスタートします。併願大学は入試科目や難易度、入試日程など、第1志望大学と比較しながら確認するのがいいでしょう。
年明けから受験本番を迎え、1月中旬にセンター試験があります。国公立大学一般入試の場合は、センター試験後の個別学力試験(2次試験)の出願を経て、2月下旬から3月にかけて前期・中期・後期の3日程で試験が実施されます。私立大学一般入試はセンター試験のみの成績で決まる入試方式もあれば、2月から出願できるところもあるなど多様化が進んでいます。結果が出ていない人も、あきらめずにがんばりましょう。
理想的な勉強の進め方としては、夏までに基礎固めと弱点克服、秋からは志望大学の出題傾向に合わせた対策。センター試験対策は過去問中心に秋から繰り返し行い、志望大学の対策とは別に進めておいて、本番に臨みましょう。高校1・2年生のうちから大学受験の準備をしっかり進めていれば、高校3年では受験勉強に集中して取り組むことができます。みなさんの健闘を祈ります。
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