夢のマシンではなかった
PS4が発表。KNACKなど、PS4向けの新作タイトルも発表されました。
確かにPlayStation3(以下PS3)と比較して格段に性能は向上し、たくさんのゲームのデモが公開されました。しかしそれらはゲームユーザーを仰天させるようなものではありませんでした。PS4に対してより大きな期待を抱いていたユーザーを失望させたかもしれません。
では、PS4はあまり魅力のないハードなのでしょうか? その評価を下すにはまだ早すぎるでしょう。SCEは、かつてPS3がそうだったような、使いこなすのが困難かもしれない夢のマシンを作る代わりに、地道に、ゲームユーザーが快適にゲームができる環境を整える努力をしているということを、この発表会で紹介しました。
PS4の性能や機能、サービスなど、その全てを網羅するのはあまりに量が多いので、重要ないくつかについてご紹介しつつ、SCEの掲げた方向性についてお話していきたいと思います。
より開発しやすいハードに
PS3では、Cellという独自のCPUが使われていました
発表会でSCEが強調していたのは、開発者が開発しやすい環境を用意するということでした。特に、PCのゲームをPS4に移植するのは非常にやりやすいはずだということです。PS3の考え方というのは、独自路線でポテンシャルの高いハードを作り、少々開発が困難だとしても市場を掌握してしまえばサードパーティーはついてくる、というものでした。一方PS4は、開発者の方を向いて、作りやすいものを用意したのでPS4にもゲームを出しましょう、という姿勢です。
Wii Uが既に発売後のソフト不足に悩まされていますが、次世代機、特に据え置きハードの開発はコストも時間もさらにかかり、タイトル数を確保するのがこれまで以上に困難に、そして重要になるでしょう。そういった中で、独自性を出していくよりも、開発のしやすい環境を作って、PCのゲームも含めてより多くのタイトルを確保していきます、というのがPS4の考え方です。
PS4は開発者だけでなく、ユーザーにも優しいハードを目指しています。