「黒いローマ」とも呼ばれるブラジル最初の首都
ブラジル観光といえば、リオデジャネイロを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、今回は国民の多くがブラジルを代表する都市として愛するバイーアの州都、サルバドールをご紹介します。
ブラジル最初の首都であるサルバドールの最大の魅力は、世界遺産にも指定されている旧市街に息づく 独特のアフロ・ブラジリアン文化。住人の多くがアフリカ系黒人で、また教会が350以上もあることから「黒いローマ」とも呼ばれます。
植民地時代の面影を色濃く残す華麗な建築群を眺めながら石畳を散策すれば、一弦の民族楽器「ビリンバウ」の旋律やパーカッションのリズム、椰子油の香りなどに五感を刺激されること必須。限られた時間内で、その魅力を最大限に味わうためのプランを考えてみました。
ビーチ、そしてエレベーターで繋がれた上町と下町
サルバドールの海岸
まず、できるなら早起きをして、海岸地区を訪れるところからスタート。白浜に続く椰子の木、一年を通して温暖な青い海、黒い肌をした地元っ子の笑顔など、少し歩くだけでエキゾチックな旅の幕開けを実感できるはずです。
日差しが強くなる10時前には、旧市街の「下町(Cidade Baixa)」湾岸にあるメルカード・モデロ(Mercado Modelo)へ移動しましょう。かつて黒人奴隷収容場だったネオクラッシックの建物には、現在260以上のバイーアの民芸品のお店が入っています。手編みのレースや楽器、土着宗教「カンドンブレ」の神々の置物、種や石を使ったアクセサリー、絵画など様々なアイテムが揃います。お土産をたくさん買おうと思っている人ならば、こちらを後に回してもいいかもしれません。湾側のステージでカポエイラ(ダンスのような格闘技)が行われていたら、休みがてら居酒屋の外のテーブルに座って見学するのも一興です。
「上町」から眺めるメルカード・モデロ
その後、「ラセルダ」と呼ばれる名物エレベーターで「上町(Cidade Alta)」に移動。到着口の展望エリアからは、美しい海と今までいた下町が眺められます。ここのアイスクリームショップには、地元っ子がお勧めするアボカドをはじめ、ウンブー、カジャなど北東ブラジルならではのフレーバーが揃います。
ちなみにこれらのフルーツは、ブラジルの名物カクテル、カイピリーニャでも楽しめるので、甘党も酒飲みも、それぞれのスタイルでお楽しみいただきたいところです。