年金/年金アーカイブ

2月15日の年金支払日に振込額が減った原因とその対策

年金額が減る理由は年金記録の変化、年齢など様々ありますが、2月に年金の振込額が減る人がいます。その原因は何なのか? そしてどうすればよいのか、その対策をご紹介します。

執筆者:音田 大志

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年金振込額

年金振込額が減る原因はいくつかあります

「2月15日の年金振込額がこれまでの金額より少なくなった!」こんな人は要チェックです。

年金振込額が減る理由は年金の加入記録の変化、年齢等いくつかありますが、今年の2月から減る主な理由は2つあります。

1つは、所得税の復興特別所得税の源泉徴収(年金から天引き)開始。そしてもう1つは、所得税の「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の提出忘れです。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

年金振込額が減る理由1:
復興特別所得税の源泉徴収開始

まず1つ目は、平成25年(2013年)2月の支払日より復興特別所得税が源泉徴収されます。年金から所得税が源泉徴収される人は全員が対象です。
※復興特別所得税についての詳細は以下のガイド記事をご確認ください。
復興特別税ってなに?

復興特別所得税の税額は、源泉徴収される所得税額×2.1%です。
よって、これまでの源泉徴収税額にプラスして2.1%の所得税が年金から源泉徴収され、年金の受取額は少し減るのです。

これまでの年金振込額よりちょっとだけ減ったという方は復興特別所得税の金額分減ったという可能性が高いです。

年金振込額が減る理由2:
所得税の「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の提出忘れ

さて、年金振込額が減る理由のもう1つは、所得税の「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の提出忘れです。

所得税が源泉徴収される人には昨年11~12月に所得税の「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」が日本年金機構から送られてきています。

この書類(ハガキ)に必要事項を記入し提出すると、書類の記載内容に沿って、2月の年金支払から源泉徴収される所得税の計算を行います。具体的な源泉徴収税額の計算式は以下のとおりです。

源泉徴収税額=(年金支給額-社会保険料-各種控除)×合計税率(5.105%)
※社会保険料(国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料)
※各種控除(基礎控除、公的年金等控除、扶養控除等)

では、この書類を提出し忘れるとどうなるでしょうか? この書類を提出し忘れると、以下の計算方法で2月の年金支払から源泉徴収税額が計算されます。

源泉徴収税額=(年金支給額-社会保険料-(年金支給額-社会保険料)×25%)×合計税率(10.21%)

計算式だけ見ても、どれくらい差があるのかわかりませんので、次のページで事例を見てましょう。

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