本来なら肌のターンオーバーによってスムーズにはがれ落ちるはずの古い角質。でも、肌表面に古い角質を溜め込んでしまう「角質肥厚」という状態になる場合があり、ゴワつきやザラつき、くすみ感、毛穴トラブル、ニキビなどに発展してしまうことも。そうならないように角質肥厚を解決する方法をご紹介しましょう。いつものケアをちょっと意識するだけで、つるんとなめらかで明るい肌が叶うこと必至、ぜひ習慣にして。
解決1 角質ケア
コットンでふき取るだけの手軽な角質ケアも増えています
やはりもっとも効果的なのは、いわゆる「角質ケア」。肌表面に溜まった古い角質がはがれ落ちるように助けてあげるケアです。角質をはがれやすくする成分、角質を柔軟にする成分、肌のターンオーバーを整える成分などを配合したもの。スクラブやクレイなど物理的な作用をいかし、古い角質をやさしく取り去るものなどアプローチはいろいろあります。
かつてはスペシャルケア的なものが多かった印象ですが、ここ最近は、洗い流すだけ、コットンに含ませてふき取るだけ、気になる部分になじませるだけと手軽に使えるものが充実し、デイリーケアとして気負わずに組み込めるものが増えています。
ただし、注意したいことが3つあります。ひとつめは、1回のお手入れのなかに角質ケア用コスメをいくつも投入しないこと。たとえば、スクラブを使ったあとにふき取り化粧水を使ったりすれば、古い角質に加えて必要な角質までも取り去ってしまう危険があります。朝ケアにスクラブ、夜ケアにふき取り化粧水などわけて使いましょう。
ふたつめは、角質ケアをしたら必ず保湿を徹底すること。肌表面の古い角質がはがれ落ちた肌は、一時的にうるおいが逃げやすくなっているかもしれません。また、一時的に外部からの刺激が入りやすくなっているかもしれません。そのため、マイルドな高保湿アイテムを味方につけて、しっかりうるおいを補給しましょう。いつもより肌内部にうるおいが入りやすい状態にもなっていますから、シートマスクなどで集中的に保湿するのもおすすめです。
最後は、真夏の角質ケアは控えめにすること。紫外線の影響で夏こそ角質肥厚が進みやすいときですが、だからといって角質ケアを頻繁に行うことはやめて。というのも、夏の自然な角質肥厚は、強い紫外線によるダメージから肌内部を守ろうとした結果。それを無理に取り去ってしまっては、肌に悪影響を与える可能性があるからです。ゴワつきやザラつきがひどく気になるときは週1~2回程度行ったほうがいいですが、それ以上はぐっと我慢しましょう。
角質ケアのコツ
・角質ケア用コスメを使うときは、1回のお手入れにつき1品のみ
・角質を取り去ったら、いつも以上に保湿を念入りに
・とくに夏は角質の取りすぎに注意し、週1~2回におさえる
解決2 保湿
スキンケアの基本「保湿」をしっかり行いましょう。肌にとってうるおいは、新しい細胞をうむためだけでなく、古い角質がはがれ落ちるためにも、欠かせないからです。しっとりしなやかな肌なら、硬くなった古い角質もはがれ落ちやすくなります。もちろん、角質対策としての保湿といってもなにも難しいことはなく、肌にうるおいを与えるというベーシックなことがしっかりできていれば大丈夫です。ただし、ちょっとしたふたつのコツを意識してみましょう。
まず、ゴワつきをすでに感じている、つまり、古い角質が蓄積した肌なら、うるおいを与える前に角質ケアが不可欠ということ。肥厚した角質が邪魔して化粧水などが浸透しにくくなっている可能性が高く、いくらたっぷりとなじませても、肌のすみずみまでうるおすことができないからです。
たとえば、プレローションと呼ばれるような角質柔軟コスメを使って不要な角質を取り除き、そのあとに化粧水を塗る、という流れを習慣にしてください。角質ケア用コスメがない場合は、化粧水を含ませたコットンでローションパックするという手も。硬くなった肌を柔軟に整えながら、しっかりうるおいを注入することができます。
次に、夏でもさっぱりケアにならないよう注意すること。気温も湿度も高いために、乳液やクリームを塗らない、または保湿力の低いタイプに切り替えるなど、軽やかなケアに走ってしまう人も多いでしょう。でも、肌はエアコンの影響で乾燥していたり、強い紫外線によっていつも以上にうるおいが奪われているかもしれません。暑いから、ベタつくのがイヤだから、と夏のケアを軽めにすることなく、肌にしっかりとうるおいを与えることが大切です。
保湿ケアのコツ
・角質肥厚した肌は、うるおい補給の前に角質ケア
・化粧水の浸透が悪いとき、ローションパックも得策
・夏でも軽やかケアにせず、しっかりとうるおいを与える