弁護士との比較から考える

「司法書士」という名前はお聞きになったことがあるという方は多いと思いますが、「実際に何をするか?」ということをご存知の方は少ないと思います。私も、「弁護士?」「運転免許試験場にいる人?」「弁護士よりちょっとできることが少ないんだよね?」などと聞かれたことがあります。

上記の中で言うと、最後のものが最も近いと言えます。まず、「司法書士の業務は、弁護士ができる業務の一部を削ったようなもの」だというイメージを持って下さい。事実上は司法書士にしかできないという業務もありますが、法律上は弁護士の業務範囲は司法書士の業務範囲を包含していると言えます。


司法書士ができる業務

司法書士が行える主な業務には、以下のようのものがあります。

※他にもありますが、みなさんが司法書士試験合格後に司法書士事務所に就職し、触れる可能性が高い業務を挙げています。どういうことかと言うと、これら以外の業務は、従業員を雇うような、ある程度業務が定型化した事務所では扱っていることがあまりありません。扱っているのは、「かつての司法書士が手を出さなかった分野に進出しよう」と考えている従業員を雇っていない比較的新しい司法書士であることが多いのです。よって、みなさんがこれら以外の業務を扱いたいと思われたときには、ご自身で独立開業して開拓していくことになると思われます。

1. 不動産登記 2. 商業登記 3. 簡易裁判所の訴額140万円以下の民事訴訟における訴訟代理人 4. 成年後見 5. 裁判書類作成

司法書士の業務







実際の司法書士事務所はすべての業務を扱っているのか?

一つ一つの業務は次の記事でご説明します。ここでは、一般的な司法書士事務所が上記の5つの業務をどのように扱っているかという、大枠の話をします。

まず、上記の5つの業務のすべてを行なっているという司法書士事務所は、ほとんどありません。開業当初は、「どんな仕事でもする」という司法書士が多いのですが、徐々に得意とする業務に特化していくのが普通です。

実際の司法書士事務所で最も多いのは、1をメインとしつつ、2~5のうちのいくつかの業務を少し行なっているという事務所です。もちろん、それ以外の司法 書士事務所もあります。しかし、たとえば、みなさんが事務所の取扱業務を調べずに就職活動をした場合には、上記のような司法書士事務所に当たる可能性が最も高いでしょう。

次に多いのは、3をメインとしつつ、1、2、4及び5のうちのいくつかの業務を少し行なっている、又は、3のみしか行なっていないという事務所です。電車内で「過払い金(払い過ぎたお金)が帰ってきます」などという広告を見たことはありませんでしょうか? あのような広告を出している事務所は、3をメインとしている、又は、3のみしか行なっていない事務所である場合がほとんどです。