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分譲マンションを賃貸で借りるメリット、デメリット(2ページ目)

高級分譲マンションが次々と都心に供給されている。竣工のたびに、PRがはじまるのは、なんと賃貸募集告知である。資産運用として購入するケースが増えているのだ。分譲マンションを借りる場合の良し悪しを整理してみよう。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド


分譲マンションを賃貸で借りるときのメリット

イメージフォト

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まず、建物のスペックで比較してみよう。内装のグレード、設備の充実度、共用部の設え、など基本的に分譲仕様であれば、一定の水準をクリアしているはずだ。永住を希望する顧客に提供しているものだけに、数年で住み替わるたびにクロスの張り替えなどを前提にする賃貸との考え方の違いは歴然である。

管理にも同じことがいえる。分譲マンションは、組織化された管理組合が、管理会社と契約をかわすため、日常のメンテナンスは滞りなく遂行される。もし共用廊下の電球が切れても、ただちに交換されるだろう。その点、賃貸は大家さん次第。

サービスも、昨今増えた大規模マンションならば、24時間有人管理は当たり前。共用施設もパーティルームやラウンジ、シアタールームにスタディルームなどが用意されている物件も珍しくない。区分所有者でなくても基本的には同等の利用権がある。

分譲マンションを借りても叶わないこと

イメージフォト(アークヒルズ仙石山レジデンス)モデルルーム

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しかし、上記に挙げた分譲の有利な点は、対象住戸が月額賃料100万円超クラスの高級賃貸となれば、完全に逆転する。まず、建物のグレードは、売り値と原価の関係でモノ決めをする分譲マンションの比ではない。わかりやすいところでいえば、設備機器などはすべて世界の一流メーカーで揃えられる。

決定的なのは、住戸の広さ。分譲マンションならせいぜい80~100平米が大きめであるのに対し、超高級賃貸は100~200平米台クラスが中心。上は300~500平米まで用意されているケースがざらである。

管理サービスも同じことがいえる。超高級賃貸ではたいていバイリンガルのスタッフがフロントに立つ。施設も本格的なジムやプールなどを備えた物件が多い。また、分譲タイプの管理面では留意すべき点がある。それは、分譲マンションの管理会社はあくまで区分所有者で形成される管理組合との契約になっていること。したがって、専有部のトラブルを相談するのは、あくまで大家さん(実際は仲介会社の場合が多い)になる。わずらわしい手続きを要する覚悟が必要かもしれない。

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