ホテル/東京のホテル

伝統と革新、新生東京ステーションホテル(3ページ目)

大正の世、1915年に開業し、関東大震災や第二次大戦の空襲なども経験してきた東京ステーションホテル。2006年に東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事のため一時休業となっていましたが、先日2012年10月3日、ついに新装オープンとなりました。長い歴史と伝統を持ち、そして再び2013年の“主役”になるであろう東京ステーションホテルの、滞在レポートをお送りします。

村上 実

執筆者:村上 実

ホテルガイド

夕食はバー&カフェ「カメリア」の名物ビーフシチューを

カメリア

1951年ホテル開業時からの老舗「バー カメリア」がバー&カフェとしてリニューアル

レストラン&バーもホテル滞在の楽しみの大きなポイント。メインダイニング「ブラン ルージュ」(個室3室含め70席)はオフホワイトのドーム型の天井が印象的なレストラン。旧ホテル時代からの伝統の味がしっかりと継承されています。中でもガイドが注目したのはワインリスト。誰でも知っている高級シャンパーニュはリストになく、替わりにリーズナブルで高品質なシャンパーニュがリストに並びます。ステーションホテルという特性、周辺の丸の内界隈のビジネスマン利用なども勘案してのリストアップと思われ、この辺りにもホテルの精神を感じ取れます。このセンスは料理メニューにも窺え、ランチタイムでも5000円以下のコースが多くコースメニューも実に洗練されています。
ビーフシチュー

開業当初からの人気メニューがさらに洗練

今回、ディナーはどうしようか迷いましたが、友人のアドバイスでバー&カフェ「カメリア」で供される名物、ビーフシチューにトライ。伝統のデミグラスソースで柔らかく煮込まれた牛肉は、口の中に入れた瞬間に溶け出すほど。ガロニの野菜類はどれもハーフクックで歯応えのある料理法を取り入れています。見れば、方々の卓でもビーフシチューの話題で盛り上がっている様子。

また、テナントもバラエティに富んでおり、さまざまな目的に合わせた利用が可能です。ガイドのお勧めは、「すし青柳」(すし懐石)と「エノテカノリーオ」(イタリア料理/ワインバー)。ビジネス出張のとき、少し早めに出向いて好きなワインで至福の時間を過ごすという、いかにもステーションホテルらしい利用の仕方もあります。

次ページでは抜群のロケーションで楽しむ朝食をご紹介
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