プラットフォームは勢いのビジネスである

Wii Uの図

液晶画面を搭載したWii U GamePadという新しいコントローラーが特徴のWii U

任天堂の新型据え置きハード、Wii Uが2012年12月8日に発売されました。その売り上げはというと、発売初週は約30万台、Wiiの約37万台には及ばないものの、堅調なスタートであると言えます。その後も週販10万台前後で推移して順調に見えましたが、年があけ、年末年始の商戦が終わったところで急ブレーキがかかりました。2013年第2週の販売台数は約2万台、その翌週にいたっては2万台を割るまでに落ち込んで、いきなり黄信号が点灯しています。ここまで7週の累計販売台数が70万台強、同時期のWiiはというと120万台以上を販売しています。

Wiiの販売曲線を見ると、その後もかなり安定しているので、このままの状況が続けばその差はさらに大きくなって、Wiiの販売推移と2倍程度の差が開くのもそう遠くはなさそうです。任天堂の岩田社長は、プラットフォームは勢いのビジネスである、ということを何度も発言しています。その観点から考えると、Wii Uは勢いを失い、困難な状況に陥りつつあると言えるかもしれません。

何故、Wii Uが失速しているのか、そしてWii Uの課題について、考えてみたいと思います。

Wiiスポーツになれなかったニンテンドーランド

ニンテンドーランドの図

みんなで遊べば本当に盛り上がるニンテンドーランド。でも、その魅力はイマイチ伝わっていないようにも感じます。

Wii Uの前世代ハードであるWiiが売れた要因を考えると、非常に大きかったのはWiiリモコンであり、Wiiスポーツでした。Wiiの最初のテレビCMは、Wiiリモコンがただポツンと置いてあり、「これは、なんでしょう。新しいリモコン、任天堂、Wiiリモコン」というナレーションが入る、よく分からないけど何か新しいことが始まるぞ、という予感を誘うものでした。

その後、このWiiリモコンを使って、例えばテニスのラケットを振るようにして遊べる、ということでWiiスポーツへとつなげ、これが多くの人の関心を集めました。大阪、名古屋、東京で大々的に開催された「Nintendo World 2006 Wii体験会」には多くの人が押し寄せ、テレビでも取り上げられて話題になりました。WiiはWiiスポーツを家族みんなで遊ぶ、というスタイルが受け入れられた為、発売直後に任天堂のファンが買っただけでなく、継続的にファミリー層が購入する形で伸びていきました。

Wii UにおけるWiiスポーツ的位置にあるのが、「ニンテンドーランド」です。しかし、Wii U GamePadとニンテンドーランドの組み合わせによる新しいゲーム体験は、遊んでみれば大変に盛り上がるものなんですが、遊んでいない人にも伝わる明快な分かりやすさには欠け、Wiiスポーツほどの関心を集めることはできていないようです。

次は、Wii Uの販売戦略について、お話していきたいと思います。