カーナビは、よりスマートフォンライクに
操作に、スマートフォン同様の画面をなぞる(ドラッグ)とか払う(フリック)といった操作を導入したカーナビは、昨年あたりから増えているが、ケンウッドの新「彩速ナビ」は、より進化した形でこれらのユーザー・インターフェイスを採用している。地図スケールの拡大/縮小を、2本の指で地図をつまんで広げたり狭めたりするピンチアウト/インでできるほか、画面の左右両サイドから引き出しのように2画面地図や地デジ映像などのウインドウを、ドラッグ操作で引き出せる機能も採用した。思えば、スマホを使い始めてからというもの、カーナビを操作するときでも、ついついスマホ感覚で画面をフリックしたりピンチイン/アウトして操作しようとしてしまうことがある。という具合に、すっかりスマホの操作系統に慣れてしまっている身としては、機器によって操作法を使い分けるよりも、統一性があったほうがうれしい。ケンウッド新「彩速ナビ」は、フルモデルチェンジにともない、OSをAndroidに変更し「Menu」ボタンならぬ「Home」ボタンを採用してカレンダーや時計、天気予報などのウィジェット・アイコンを表示するなど、見た目もスマホやタブレットに近づいている。今後も、このようなカーナビは増えるだろう。
ケンウッド新彩速ナビ。Homeボタンを押すとカレンダー等のウィジェットが登場
スマートフォン連携はさらに強化
スマホのアプリで検索した地点を簡単にカーナビに転送する、スマホで受信したインターネットラジオを聞く、インターネット経由で得たニュースをカーナビを通じて音声で聞く、SNSの書き込みをカーナビの画面で見たり書き込んで送ったりする…。カーナビとスマホの連携で、このような機能はすでに実現している。今後も、カーナビとスマホの連携はさらに強化され、多様なサービスが提供されるだろう。例えばiPhoneの「Siri」と連携すれば、音声でさまざまな操作ができる可能性がある。また直接、カーナビとは関係ないが、アルパインはCESに、イコライザーなどオーディオのさまざま調整をiPhoneでできるアプリを参考出品していた。このように、カーナビに限らず、さまざまなことにスマホアプリの活用は考えられている。そうすることで、カーAVの本体側はシンプルな設計でも、アプリによって必要な機能を追加できるため、コスト的にも有利なのだ。