フレデリック・アヴェッカー
フレデリック・アヴェッカー氏は、2002年、生まれ故郷である南仏のアヴィニヨン郊外に自店「アヴェッカー」をオープン。2011年にフランス国家最高職人の称号「M.O.F.」を取得し、2012年夏には10周年を迎え、お店も改装オープンしました。今回の注目は、“ショコラの旅”がテーマのアソートボックス。それぞれに国名が書いてあり、アヴェッカー氏がイメージする全24カ国の味わいが興味深いシリーズです。6個入の中身は、まずは「フランス」。ミルクチョコレートのコーティングの中身は、塩味のソフトキャラメルとプラリネの2層構造です。そしてビターチョコレートコーティングの「チベット」。アヴェッカー氏の奥様が、チベットご出身なのだそうです。こちらの中身は、カルダモン、クローブ、レッドペッパーなどのミックススパイス風味のガナッシュ。さらに、モカコーヒーの“シダモ”を焙煎してペーストにしたものを混ぜラム酒で香りを立たせているという「エチオピア」。他に「カライブ」「セイシェル」「パプアジー」のショコラが楽しめます。
12個入(2835円)には、焼きトウモロコシ風味のプラリネをミルクチョコレートでコーティングした「メキシコ」なども入ります。ビターチョコレートのコーティングの中に柚子のジュレと柚子風味のガナッシュ入りの「ジャポン」が入っているのは、4個入アソート(1470円)のみです。
また、通常はクリスマス時期にしか販売しない限定ショコラ「プロヴァンスの雪の結晶」も、今回特別に販売。白い雪の結晶がプリントされショコラの中身は、自家製スペキュロスクッキーを砕いて入れたカリカリした食感のプラリネと、リンゴ、洋梨、ドライイチジクといった、お店の地元で採れたフルーツを刻んで作った果実感のあるジュレの2層仕立て。
ボックスの中には、このボンボンショコラがどうやって生まれたか、アヴェッカー氏自身が書き下ろした、チョコレートと同名の物語のリーフレットが差し入れてあるそうです。プロヴァンスのクリスマスの風景に思いを馳せて読みながら、大事にいただきたいショコラですね。
次のページでは、日本にはショップが無く、「サロン・デュ・ショコラ」でしか買えない限定ブランドから、今年の最新作ショコラをご紹介します。