熱海温泉とは
熱海温泉は言うまでも無く、日本を代表する大温泉地の一つです。古くから栄えた温泉地というだけでなく、新幹線の駅もあり東京から最も交通の便が良い大温泉地である事から、宿や観光施設の軒数も種類も多種多様で、老舗宿から最新の高級スパ施設を備えた温泉リゾートホテルまで、温泉に関するあらゆる施設が揃っていると言っても過言ではありません。代表的源泉である熱海七湯があるのは、熱海駅と来宮駅の中間の海側のエリア。今でも老舗宿や源泉掛け流しの宿は、このエリアを含めた海岸付近の市街地に多く点在しています。一方近年は、山の上の方に新しいホテルやスパ施設が続々オープンしています。
熱海市はとても広く、熱海温泉の北には伊豆山温泉、伊豆湯河原温泉(熱海市泉地区)、熱海温泉の南には南熱海温泉、伊豆多賀温泉、網代温泉があり、それぞれ非常に良い温泉地ですが、今回は熱海市の中心でもある熱海温泉地区を紹介します。
熱海温泉の源泉・泉質
熱海温泉には源泉が多数あり、泉質は「塩化物泉が約60%、硫酸塩泉が約30%、単純泉が約10%」の割合になっています。(出典:『温泉事業のあらまし』平成23年度版 熱海市水道温泉課より引用)
熱海の名前は海沿いで温泉が湧いていた為、「海が熱かった」事が由来であり、海のように塩辛い温泉という意味ではありません。古くは硫酸塩泉が主流だったものの温泉の乱開発等により、海水が一部に混入して塩化物泉が増加したとの指摘もあります。これは熱海だけの問題ではなく、海沿いの大規模温泉地では起こり得るか、既に起こっている場合もあります。
海水ばかりであれば強食塩泉になってしまいますが、熱海では幸いにしてそれ程強い塩化物泉になっておらず、むしろ塩化物泉にも関わらず、独特なマイルドな湯の良さを感じる事が出来ます。こうした熱海らしい湯の良さを確かめる為にも、源泉を掛け流しで利用している温泉施設を選択する事が望まれます。
次ページでは、熱海温泉の旅館・入浴施設をご紹介します。