奥深い駄菓子の文化を伝承す「本家長門屋」
会津地方は仏都ということもあり、供え物としてのお菓子が始まりで、街の庶民にお菓子が普及したのは、東北随一の城下町として整備するなどの功績をおさめた茶人としても有名な蒲生氏郷が入府して、茶道が盛んになるようになってからだと言われています。やがてお菓子は、武家社会での「上菓子」、庶民の味「駄菓子」として発展していきました。本家長門屋は、嘉永元年(1848年)創業の老舗の駄菓子屋さん。城下町にはお菓子がつきものです。
当時の殿様、保科松平家第8代藩主、松平容敬の命令によってお菓子を作り始めたのがきかっけで今に至ります。目と鼻の先には鶴ヶ城。その頃の会津は松平家支配の、最も彩り鮮やかな時代です。
駄菓子の文化は奥深く、黄粉ねじり、あんこ玉、黒パン、だるまあめ、鳥あめ、金花糖の駄菓子は、ここ会津各地が発祥だそうです。暖簾を揺らす午後の風に吹かれていると、ついつい時を忘れます。
■本家長門屋
住所:会津若松市川原町2-10
電話:0242-27-1358
営業時間:8:30~18:00
定休日:年末年始を除き年中無休
アクセス:JR只見線西若松駅より徒歩7分
URL:http://www.nagatoya.net/