小学生の子ども室をフィーチャー

ホームファニッシングの柔らかいイメージの「イケア」と、建築系の堅いイメージの工業大学が一緒に「子ども部屋」を共同研究すると一体どんな発見があるんだとう? 一人の母親としても興味があり、聴講してきました。以下、ガイドが興味をもった研究内容についてレビューしたいと思います。

パネルディスカッション

研究各報告の後はパネルディスカッションも行われた

本研究目的として、「子どもの置かれている環境は、社会的・住環境的観点からみてもまだ快適とは言えず、配慮が必要。子どもにとって快適な環境づくりをするためには、子どもの置かれている現状を知り、その結果をよりよい環境づくりに反映していくことが大切である」とし、特に小学生に着目し、小学1~6年までの子どもの心身の成長や社会との設定に応じた生活パターンを考えていくとしています。

主な研究内容は、
1)日本における子ども室の誕生
2)子ども室の現状を知るためのアンケート調査
3)ハウジングメーカーと建築家がデザインした住まいの中の子ども室
4)子ども室を含む住まい全体のモノ調査
5)子ども目線とおとな目線の子ども室制作ワークショップ

明治

明治の頃の子ども室に関する文献調査も紹介

研究機関は、東京電機大理工学部が感性工学的な視点から「空間演出デザインの子ども室のイメージ」、日大理工学部が建築学視点から「住まいにおける子ども室の位置づけとイメージ」、芝浦工大工学部が建築計画・人類学的な視点から「モノからみる子どもの現在的様態」をテーマとして掲げ、各研究室の教授陣からプレゼン報告がありました。



「子ども室で宿題しなかった」女子大学生は男子学生の3倍

変遷

住宅業界の子供部屋の変遷

まず、日大理工学部の本杉省三教授は、

「子ども室を歴史的にみると、大正期以降の住宅改善運動とともに増加し始めた」

「日大大学生に自分たちの子ども時代の記憶について調査したところ、子ども部屋で宿題をしていた男子学生は25%だったのに対し、女子学生は8%で、女性のほうがよりリビングなどで勉強していたことがわかった」

「しかし彼らに自分に子どもができたら子ども室をつくるかと聞くと、ほとんどが子ども室を重要視している。狭くてもいいから自立する空間を、良い意味で縄張り意識が育めるように…などが理由だ」と話しました。

さらに理想の子育て空間について「かくれんぼや鬼ごっこができる住まい」と話し、親サイドもかつて子供部屋を「(住宅)商品の一部として買う」イメージでとらえていたのが、最近は自分たちの生活スタイルの具現化の方法として子ども室を考えるようになっていると総括しました。