マカオ名物「アーモンドクッキー」
マカオ名物アーモンドクッキー(写真は咀香園)
数多くのアーモンドクッキー販売店が軒を連ねる聖ポール天主堂跡前
最もマカオらしいお土産として観光客に広く親しまれているアーモンドクッキー(漢字表記、杏仁餅)。マカオ市内の至るところで「鉅記」や「咀香園」と大きく書かれたショッピングバックをたくさん抱えた観光客を見かけますが、これは後ほどご紹介するアーモンドクッキーで有名なマカオの二大土産店チェーンのブランド名になります。
1980年代に使われていたアーモンドクッキー屋台
アーモンドクッキーが、マカオの特産品として商業化されたのは20世紀に入ってから。もともと、マカオのすぐ北にある広東省の中山市に起源があるとされており、20世紀初頭に両地を往来する商人によって持ち込まれたといわれています。現在マカオで営業する老舗のアーモンドクッキーの大手チェーン店も、創業当時は手作りの商品をリヤカーに乗せて広東省や香港との間を往来する旅行者や商人に向けて販売するところからスタートしたそうです。
アーモンドクッキーの製法、原料、味
アーモンドクッキーの炭焼工程(写真は最香)
アーモンドクッキーの主な原料は緑豆(リョクトウ)、杏仁(キョウニン)、白砂糖、卵黄。杏仁はアーモンドと近種の杏子の種子を指します。クッキーと呼ばれますが、洋菓子のクッキーのような焼菓子ではなく、実は干菓子の一種。また、「餅」という漢字が使われているものの、中国語で「餅」はビスケット、クッキー、菓子パンなどを指し、日本語の餅米を使った食品という意味ではありません。
実際にアーモンドクッキーを口にしてみると、パサパサした食感で、口の中にほんのりした甘さと、香ばしさが広がり、お茶のお供にうってつけ。店頭に並ぶ商品はプレーンタイプのほか、黒ゴマ、豚肉、ナッツなどを混ぜた各種バリエーションも豊富に揃い、飽きずに楽しめます。
アーモンドクッキー、どこで買う?
大勢の観光客で賑わう店頭。各店とも試食コーナー充実
世界遺産の形をした缶入りパッケージも(鉅記)
アーモンドクッキーは種類も様々。地元市民向けのビニール袋の簡素なパッケージのものから、紙箱、缶まで揃います。値段はシンプルなもので20パタカ(約200円)前後からとりリーズナブル。個別包装になっているものもあり、ばらまき系のお土産としても重宝します。
アーモンドクッキーをメインに扱う土産物店はマカオに数多くありますが、特に店舗が集中するのが、マカオ半島の聖ポール大聖堂跡前の大三巴街とタイパビレッジです。具体的に、マカオ市内で支店数が最も多い大型チェーン2つと、小規模ながらも地元で長く愛されるガイドおすすめのローカル店2軒を紹介します。