歴代皇帝が儀式のために登った山
まるで仙人でも住んでいそうな幽玄の境地「泰山」、歴代の中国皇帝をはじめ、多くの文人墨客が訪れました
かつて中国の歴代皇帝たちが、自らが正当な支配者であることを天下に示すために行った儀式、「封禅」(ほうぜん)。この封禅の儀式が行われたのが山東省にあるここ、泰山です。中国「五岳」の筆頭格であり(あとは衝山、嵩山、崋山、恒山)、山頂の「玉皇頂」から眺める神秘的な雲海はまさに仙境の趣き! かつて孔子や杜甫もこの山に登り、その雄大な景色を称えています。
基点の町は山東省「泰安」
まさに泰山一色の町、泰安は山東省の省都「済南」の南50~60kmほどの所に位置します。済南からはバスや列車(中国新幹線、和諧号もあり)が頻発しているので交通の便は非常に良いです。泰山登山は「岱廟(たいびょう)」参りから
岱廟への入口、「正陽門」
岱廟の造りは城壁に囲まれた典型的な中国建築の意匠です。まるでミニチュア故宮といったところでしょうか。正殿へたどり着くまでにいくつもの門をくぐらなければなりません。
岱廟で最大の「宣和重修泰岳廟記碑」
この「宣和重修泰岳廟記碑」には当時の岱廟の修復事業についての記載があります。 1124年の創建で、高さ9.25mという巨大なものです。
壮麗な天きょう殿は幅48.7m、高さ22.3m。泰山の神が祀られている
かしずく臣下達の中から今にも皇帝が出てきそうな雰囲気ですね!
次は、いよいよ泰山へ!