ふんわりとやさしく吹き出す風で集じん力アップ!
吹き出す風についても、従来の考え方と違う提案をしています。そもそもそ、空気清浄機は、本体に吸い込んだ空気を浄化する仕組みなので、できるだけ多くのチリやホコリを本体に吸い込ませることが必要です。そこで、本体から強い風を吹き出し、部屋の空気を循環させるように設計しているものが大半です。しかし、気流が強いとチリやニオイを舞い上げてしまい、なかなか落ちてこなくなるというのが東芝の理論。そのため、ふんわり柔らかい気流にしたとのこと。ファンには低速でも回転が安定し、省エネルギー性能と静音性に優れているDCモーターを搭載しています。実際に吹き出し口に手をかざすと、両サイドにある吹き出し口からはふんわりとやさしい風が吹き出しています。今までの空気清浄機が比較的強い風を吹き出しているのに対し、かなり異なる印象です。吸い込み口は、前面パネルの周囲360度にあるため、確かに床上に漂うホコリやチリは吸い込みやすいと感じますし、ホコリを舞い上げない方が効果的というのも納得できます。しかし、本体から遠く離れた空気を吸込むまでは、少々時間がかかる気がします。ちなみに、この型番の場合、8畳を15分で浄化してくれるスペックです。
1点気になったのは、センサーの初期設定があること。コンセントを抜き差しした後に初めてスイッチを入れると、その時の空気状態を感知し「キレイ」と記憶させる方式なので、スイッチを入れるタイミングには注意が必要です。取扱い説明書には、タバコなどのニオイがある状態で初めてスイッチを入れてしまうと、それ以上空気が汚くならないと運転モードが変わらなくなると注意書きがありました。しかし、幹線道路沿いなどで、自然換気をした状態でも室内の空気のニオイや汚れが気になっている場合、その状態を「キレイ」と判断されてしまうのはちょっと不便かもしれない……と感じました。
丸型でボリューム感が無いコンパクトさが◎
丸い形状と薄さでボリューム感が少なく、スッキリ納まります
また、丸型というのは親しみが沸くのも人間の心理なのだとか。確かに、四角い家電より、優しい印象で愛着が沸きそうです。色味は、(W)ホワイト・(K)ブラック・(PN)ピンクゴールドの3色展開。ホワイトは癖がないプレーンな印象、ブラックはオーディオ機器のような印象、ピンクゴールドは光沢感のあるベージュに近い色味でシックな印象になるので、インテリアのイメージに合わせて選べるのもうれしいですね。
ドーナツ型の給水タンクが意外と便利!
ドーナツ型の給水タンクは腕を通して持つと重さを感じにくくて◎
タンクは給水口が小さく中に手を入れて洗うことはできませんが、タンクもキャップも抗菌加工されているので、毎日すすいでいれば心配はありません。トレイ内の水も、菌の繁殖を抑えるため「抗菌ガラス」を入れ、清潔維持ができるように配慮されています。
清潔維持を徹底的にしたい人にピッタリ!
既成概念にとらわれず新しい発想でゼロから開発したこの製品。空気清浄機ではほとんどシェアを確保できていなかった東芝が、背水の陣で臨んだと言っても過言ではないでしょう。その覚悟が見事に実現した製品だと実感しました。空気を清浄する家電だからこそ、いつも清潔に維持すべきというコンセプトは説得力がありますし、キレイ好きにはたまらない魅力ではないでしょうか? 3段階の湿度調節ができる加湿機能や、イオン放出も併用の機能充実タイプで、おすすめできる一台です。しかし、お手入れは苦手……という人は、必ず購入前に一度店頭で解体しててみてくださいね!【関連記事】