神経芽腫とは

副腎

腎臓の上にある組織が副腎です(→で示しています)

神経芽腫は、神経から発生する腫瘍、つまりガンです。神経と言っても、主に、腎臓の上にある副腎という組織や様々な部位にある自律神経の1つ交感神経の固まりである神経節 から発生します。

日本では、年間約320人発生していると言われ、主に10歳以下での発症が多いです。0歳と3歳に発症のピークがあり、1歳未満の発症が約半数です。

神経のある所ならどこでも発生しうるのですが、副腎から発生することが多く、約1/3を占めています。

悪性度も様々で、そのため治りやすさが違ってきます。1歳未満で発見される神経芽腫は治りやすく、自然にも治りますが、1歳以降で発見される神経芽腫は治りにくいです。そのため、以前は神経芽腫の早期発見のために、生後6ヵ月頃にマススクリーニングとして尿検査を行っていましたが、1歳未満では神経芽腫が治りやすいために、現在はあまり行われなくなっています。一方、大学病院に勤務中に悪性度の高い神経芽腫を診療したことがあります。そのために悪性度などをしっかりとチェックする必要があります。

悪性度を見るために、病気の進行度、発生部位、腫瘍の状態、ガン遺伝子の数の異常、腫瘍細胞の染色体の異常、神経の発達や細胞の増殖に関わる遺伝子などを検査していきます。

神経芽腫の症状

発生部位によりますが、
  • 腹痛や胸痛などの痛み
  • お腹のしこり、張り
  • 首に発生した場合は、目の瞳が小さくなったり、顔半分が汗が出なかったりいます。
  • 発熱
  • 顔色が悪い貧血
  • 食欲不振ややせ
  • 嘔吐や下痢などの消化器症状
  • 高血圧
などです。神経芽腫はガンなので全身至る所に転移します。特に、目、骨、肝臓、皮膚に転移しやすいです。それぞれの症状は、目が出る眼球突出、骨や関節の痛み、歩行障害、肝臓が腫れる肝腫大、皮膚にしこりができる皮下結節です。多くは腹部が膨れた状態で気づかれることが多いです。

次のページで神経芽腫の検査と治療について説明します。