留学トラブルが生じないために

そうした背景のもと設立されたのが、J-CROSS(一般社団法人 留学サービス審査機構)です。同機構は、これまでばらばらであった留学会社各社の条件書や広告基準等を整理し、一定のガイドラインに従って留学手続きを行っているエージェントに「認証」を与える機関として設立されました。
J-CROSSの活動概略

J-CROSSの活動概略



同機関のガイドライン策定には消費者庁をはじめ文部科学省、経済産業省、国土交通省の関係者の方々の助言を得ているため、その内容は留学会社の意見調整をベースとせず、消費者目線の規定になっているのが特徴です。

以下に具体例を挙げますが、クーリング=オフ制度の導入、広告表示の適正化、前受金に関する措置(極力、受取った授業料を留学会社の手元に置かない)など、事業者が遵守すべき新たなルールは、正直なところ留学会社にはかなり窮屈な「規制」になっています。

認証基準は、こちらから確認できます(留学サービス認証基準)。


具体的な事例

クーリング=オフ制度の導入
認証基準「2 契約の変更・解除(2)-2」について、申し込みから8日以内であれば、申し込みをキャンセルできるというクーリング・オフ制度の考え方を留学斡旋業にも当てはめています。現在でも、「お申込金等は一切返金しない」という規定の会社が多い(旅行業法が適用するパックツアーは除外)なか、認証された会社は当該事項を条件書に明記し、運用しています。

表示の適正化
国民生活センター等に寄せられるトラブルの原因となっている箇所について、認証基準に沿った適正表示を義務付けています。なお、当該基準は公正取引委員会の指導のもと策定されたものです。

内容については留学事業者でないと分りにくい表現もありますので、一部説明します。

「5 広告・表示(2)-3」について、次のような記載があります。

現地における充実した家庭生活の体験やホストファミリーとの触れ合いの内容について表示をする場合は、ペイイングシステムによるホームステイにおいて、家庭生活の体験やホストファミリーとの触れ合いが可能な場合と可能ではない場合がそれぞれどのような場合かを明瞭に表示すること。

これは、手配するホームステイが無償ステイであるか否かの記載と「ホストファミリー」が提供するサービスについて、確約されたもののみ明記することを要請したものです。

通常のホームステイの場合、ホストファミリーは宿泊施設と食事(2~3回)の提供義務を負っています。週末をどのように過ごすかは特に定められておらず、ホストファミリーの事情に委ねられています。そうした契約にあっては、不確定な物事、例えば「ホストファミリーは、週末にドライブに連れていってくれるかもしれません」といった文言は記載できないのです。


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