医療保険/入院日数・入院費用の平均

推計患者数は入院が僅かに減少、通院は大幅に増加(2ページ目)

「平均入院日数は3年で1割も短縮!!」記事に続いて、厚生労働省『平成23年(2011年)患者調査の概況』の調査結果を取り上げてみました。今回は、各傷病ごとの入院と通院(外来)の推計患者数や受療率について解説しますが、推計患者数は入院が僅か2万人減少、通院は52万人の大幅増となっています。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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入院の受療率は高齢で急上昇

下記は男性と女性の入院の受療率(人口10万対)を表したものです。受療率とは、推計患者数を人口10万対であらわした数で、「受療率(人口10万対)=推計患者数/推計人口×10万」で計算しています。
入院の受療率(人口10万対)・性別・年齢階級別

(図はクリックすると拡大します)入院の受療率(人口10万対)・性別・年齢階級別
資料:厚生労働省『平成23年患者調査の概況』
※宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除いた数値 

0歳を除いて年齢の上昇とともに受療率も上昇しています。男女ともに40歳あたりまでは緩やかな上昇ですが、その後、急激に上昇しています。90歳以上の女性は9965なので、平成23年10月の調査日におおよそ10人に1人が入院していたことになります。

次は通院(外来)の受療率を表したものです。
外来の受療率(人口10万対)・性別・年齢階級別

(図はクリックすると拡大します)外来の受療率(人口10万対)・性別・年齢階級別
資料:厚生労働省『平成23年患者調査の概況』
※宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除いた数値

通院の受療率は入院とは大きく異なることが一見してわかります。0歳から15~19歳にかけて率が下がっていき、その後反転して緩やかに上がっていき、80歳前後を境に再び下がっていきます。また15~19歳から80~84歳の間は一貫して女性の方が率が高くなっていることにも気が付きます。


厚生労働省『患者調査の概況』の結果は、医療保険やがん保険加入を考える上でも大いに参考になります。推計患者数はどの傷病にかかりやすいか、受療率はいつ病気やケガになりやすいか等をイメージしやすくなるので、それに合わせた備えを確保していけば良いのです。

病気やケガはいつ起きるかわからないからこそ、このような統計を参考に適切な備えをしていきましょう!


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【関連リンク】
厚生労働省『平成23年(2011)患者調査の概況』
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