不動産売却・査定/不動産売却の流れ・基礎知識

売り手として知っておきたい成約までの流れ(2ページ目)

不動産売却をする売り手として「まず何をすればいいの?」、「どこまで自分でやらなくてはいけないの?」「不動産会社がやってくれることは?」などの疑問を成約までの流れから確認してみましょう。売却前、売却中で知っておきたいこと、気をつけたいことのキホンを解説しています。

風戸 裕樹

執筆者:風戸 裕樹

不動産売却・査定ガイド


STEP3 広告資料の作成

媒介契約を締結した後は、仲介会社が物件調査を行った上で、販売図面、広告図面を作成します。この広告図面が買いたい方の目に触れる図面となるため、完成する前に必ず目を通すことをオススメします。この時に、「もっとこういったことがアピールできますよ」、「ここは間違っていますよ」などと指摘しましょう。

やはり物件のことを一番知っているのは売主自身です。仲介会社の担当者も、アピールポイントはより多く知りたいはずなので積極的に指摘してください。

販売図面の完成後は広告への掲載等を行なっていきます。これは仲介会社が実施しますので、売り手がやることはありません。


 STEP4 内覧の流れ

次に購入検討者による内覧があります。広告掲載が進んでくると興味を持った方から仲介会社へお問い合わせがあります。内覧の希望日が決まると「いざ内覧」です。

居住中の場合は、予定を調整しながら日程を決めます。住んでいない場合は、仲介会社の担当が売り手に代わり内覧の立会いを行いますので、売り手が立ち会う必要はありません。


STEP5 購入申込書の受領

内覧した方が気に入って購入したいという意思が固まると、「購入申込書」や「買付証明書」という名前の書面を仲介会社経由でもらいます。

「購入申込書」、「買付証明書」もどちらも同じ内容の書面です。この書面には買主が、購入したい金額、契約したい日、引き渡して欲しい日、その他希望の条件等が記載されており、売主との希望が沿わない部分は仲介会社が交渉をしていきます。

ここでも、売主と買主が直接交渉することは一般的にはなく、仲介会社が間にたって行います。希望がある場合は仲介会社へ伝えましょう。


STEP6 契約、お引渡し

売主、買主で売買の条件がまとまったら、いよいよ契約です。不動産の売買は非常に高額ですので、取引にあたって契約書の他にも重要事項調査報告書など多数の書面があります。これらの書面の作成も全て仲介会社が行います。多数の書面がありますので、何のための書面なのか、自分に不利になることはないのかどうか、について事前に説明を受けるようにしましょう。

また契約時には、買主より手付金を受け取ります。手付金は売買価格の一部として契約時にいただきます。手付金額は売買価格の5%~10%程度が一般的です。

契約が済んだ後、お引渡しの予定日まで待ちます。この間に買主はローンの準備などを行います。 お引渡しをすることを不動産用語で「決済」と呼びます。この言葉は買主の残代金が振り込まれるとともに、諸費用などの資金移動があるため、そのような呼び名になっています。

決済にあたっても複数の書類があります。法務局へ司法書士が持ち込む「所有権移転」の登記書類もそのひとつ。必要書類の捺印や残代金の決済が完了すると同時に、買主へ鍵を渡し、売買が終了するのです。

一連のサポートは仲介会社が行なってくれます。売却を依頼してからお引渡しまで平均して3力月~5力月程度です。思っていた以上に時間がかかると思う方も多いかもしれません。

大事な資産の売却ですから売却を依頼する前にじっくりと信頼できる担当者選びをした上で、売却に臨んでいただきたいと思います。


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