大学受験/大学受験の基礎情報・トレンド

私立高校の生き残りをかけた補習授業の裏側(2ページ目)

大学の45%が定員の1倍を切る状況だが、学生を送り出す側の高校にもすでに淘汰の嵐が吹き荒れている。高校での現状をレポートしたい。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

学習・受験ガイド

補習授業の種類

一流の進学校の先生でもなければ、一般の高校の先生が進学受検指導を有名大学合格まで実施することはなかなか難しい。その場合、どのような選択肢が考えられるだろうか。
  • 予備校のサテライン授業導入
  • 有名予備校からの講師派遣
  • 教育講師派遣会社からの講師派遣
一時的に流行したかに見えたサテライン授業も思ったほど効果がないので、導入していた学校も取りやめたりと効果を疑問視する声も多い。リアルタイムで放送すると言いながら、その実質はビデオの授業と何ら変わらず、教育効果はあまり期待できない。

やはり生の授業に勝るものはないと現場の先生方の意見が非常に多く聞かれる。質問が有ったとしてもすぐに返事が帰ってくるわけではない一方的な授業形態にはゲーム世代の子供には馴染みやすいが、主体的な学習習慣が育つだろうか。

また有名予備校から講師を派遣してくる場合、かかる費用が高額であるのに派遣されてくる講師が一流ではなく、若手で時間に余裕のある講師である場合が多い。生徒の理解度を無視した独断的な授業で、各高校でトラブルが起こっている。

また教師派遣会社から講師が派遣される来る場合も同じで、未熟な講師を派遣して現場の先生方と摩擦を起こしたりとうまく行っていない例が多い。

また学校側も予備校には魔法のような指導メソッドがあるのではないかと勘違いしていることも多い。実際はやっていることは学校とそれほど大差あるわけではない。ただ合格目標となる大学へはどの程度の知識や学力が必要かをわかっているかどうかという違いではないだろうか。


>> ある私立高校での補習授業の場合
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます