360°全方向フィルターでどこからでも集塵可能に
本体内部のフィルターは360°の円筒タイプと珍しい形状
集塵はフィルター方式と一般的ですが、そのフィルターは本体の気流設計を踏まえた360°タイプ。長さ8mものHEPA性能素材をプリーツ状に折り畳んだ集じんフィルターです。筒型のフィルターは独創的で、どこから空気を吸込んでもしっかり清浄できるのが狙い。これにより、独自のダーボファンで強力に吸引する空気が、全てフィルターを通過することができるのです。一定の方向からでないと集塵できない従来のタイプと比べると、空気清浄機を何処に置いても集塵できるのは、大きなメリットだと感じました。
2重構造のフィルターでフレキシブルな使い分けが可能に
外側が集塵フィルター、中側が脱臭フィルターで、取り外しできる
フィルターは、集塵と脱臭の2重構造。面白いのは、集塵フィルターと脱臭フィルターが分割でき取り外せること。例えば、とにかく早く集塵したい時は、内側の脱臭フィルターを取り除いて運転すれば、フィルターによる抵抗が減るため吸引効率があがり、よりスピーディに集塵ができます。また、煙草をたくさん吸うような環境であれば、脱臭フィルターだけを頻繁に手入れしたり、2つ用意しておいて交互に使い、使用していない方は天日に干して性能を復活させるなど、フレキシブルに使い分けられるのです。
フィルターは1年に1度の交換を推奨
フィルターの取り外しは簡単、1年に1度の交換が目安で価格は6800円
また、フィルターのメンテナンスについても主張があります。最近の10年交換不要に疑問を投げかける形で、1年に1度の交換(24時間自動運転で使用した場合)を推奨。汚れてしまったフィルターをいつまでも使い続けることは、空気を清浄するという目的を本当にまっとうできるのか?いつまでも初期性能を維持することが一番優先されるべきことであり、そのための交換は必須とのこと。ガイドも、初期性能がある程度落ちても10年交換不要を支持する最近の傾向に疑問を抱いていたので、フィルターの交換式には賛成です。フィルター交換の必要性は、ブルーエアーでも提唱していましたが、今後のトレンドになっていくのではないでしょうか?
そぎ落とされたシンプルなデザインが美しい
操作ボタンは上面に3つのみで迷わず使える
バルミューダらしく、デザインも大きな魅力のひとつ。機能をより印象づける立方体の形状と、A4サイズに置けるコンパクトさ、余計なものが無いスッキリとしたデザインは、存在感がありつつも空間にすっきりと馴染みます。また、スイッチも3つと非常にシンプル。全て上面にあり、立った状態で操作がしやすくなっています。
本体横にあるインジケーターは運転モードを表します
スイッチを押すと、本体横のインジケーターで運転状況が分かるようになっています。このインジケータ、人間の心理として押したくなる位置とデザインなのか、初めて見た時にボタンと勘違いして押す人が結構いました。もしかしたら、操作ボタンと兼ねてしまっても良かったのかもしれませんね。また、照度センサーが搭載されているので、周囲が暗いとインジケータの光も暗くなります。アイコンのデザインも分かりやすく、見せたいデザインになっています。
空気清浄機の基本を追求した完成度の高いモデル
気流設計・集塵方法など、基本的な構造からとことん開発された、今までに無い空気清浄機。Wファン方式・非イオン・フィルター交換推奨など、大手メーカーに迎合することなく、空気清浄機に求められる基本の“キ”を真面目に追求している姿勢が感じられ、思わず応援したくなります。製品としても、簡単な操作性、お手入れのしやすさ、優れたデザインの他、暗くなると操作音が小さくなるなどの使い勝手など、隅々まで配慮が行き届いた完成度の高さはなかなかのもの。4万6000円ほどという価格が決して高くないと感じるモデルです。
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