デジタルカメラ/おすすめデジタルカメラレビュー

気軽に高画質 PowerShot S110 レビュー(3ページ目)

かつてのPowerShot Sシリーズは高画質なコンパクトデジカメの名をほしいままにしていましたが、今年になって大型センサーを搭載した高画質デジカメが複数発売され、そのコンセプトは揺らいでいます。しかし、PowerShot S110はさまざまな機能を搭載することで面白い立ち位置を見つけたようです。

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

「高画質」でかつ「気軽に持ち歩ける」のがコンセプト

PowerShot S100では「なんでもできる高画質コンパクト」であった製品としてのコンセプトが、PowerShot S110になると「持ち歩ける大きさでの高品位でかつ、高画質コンパクト」に変質したということがいえるでしょう。

PowerShot S110 薄さ

PowerShot S110は薄さ26.9mm。高画質でありながら充分なコンパクトさを兼ね備えています。

最初に挙げたPowerShot G1Xをはじめとした昨今の「高画質コンパクト」はかなり大柄です。比較的に小柄なDSC-RX100ですら厚さは35.9mm。どれもポケットに入れておく……というにはちょっと辛いところです。

ところがPowerShot S110は厚さ26.9mm。DSC-RX100からは完全に一回り小さく、IXY430からはわずかに大きいといったところです。充分にポケットやセカンドバッグに入れて持ち歩けるサイズといえるでしょう。

前述したようにPowerShot S110の立ち位置は「高画質コンパクト」としては微妙なものとなっていますが、それでも絶対的な画質としてみたときは充分なものがあります。いわば「気軽な高画質コンパクトデジタルカメラ」として、その立ち位置を新たにしたともいえます。

実際に撮影してみても他のコンパクトデジタルカメラに比べたときに、画質について安心感がありました。

PowerShot S110 ISO1600

実際のISO1600の画像から切り出し。そこそこ使えるといった印象です。

高感度撮影についてはISO2000くらいまでは許容範囲といったところでしょう。最大感度はISO12800ですが、ここまでくるとかなりノイズが多くなり非常用にしか使えません。個人的にはISO5000くらいまでであればディテールの欠落もぎりぎり許容範囲かなとは思います。等倍の鑑賞は厳しいところですが。
また、絶対的な画質を見てみてもISO200~400前後の低感度ではかなりのクオリティです。

撮像素子がさほど大きくはないので一般的な撮影ではボケ味はさほど期待できません。それでも開放のF2.0でかつ3cmまで寄れるマクロ撮影であればかなりのボケ具合を味わうことができます。

最後にPowerShot S110が搭載している多彩な機能をチェックしてみましょう。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます