食と健康/食と健康の基礎知識

意外に知らない? たんぱく質のこと(3ページ目)

私たちの体の組織を作り、またホルモンや酵素などの材料となり、必要不可欠なたんぱく質。そのたんぱく質は、どれほどとればいいのでしょうか? 意外に毎日摂りすぎてたかも・・・。ダイエットしずきの人は、もっと必要かもしれません。たんぱく質の必要量を中心にまとめてみました。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

意外にとりすぎてるかも?

1日のたんぱく質の摂取量を50gと見た場合、例えばたんぱく質源である肉が50g食べればよい、と勘違いしがちです。食べ物には、様々な栄養素や成分が含まれています。良質のたんぱく質源である肉や魚、卵も、100%たんぱく質ではなく、糖質や脂質、ビタミン、ミネラルなども含まれていいます。肉の種類や部位でも異なりますが、豚ロース50gで約14gのたんぱく質を摂取することになります。

主な食べ物に含まれているたんぱく質は、表をご参考になさってください。
食品中に含まれるタンパク質量
男性の1日の推奨量が60g程度ですと、3回の食事に分けて、だいたい1食が約20g。となると、あまり細かく考え計算するのもたいへんだと思いますので、だいたいの目安としてやはり、1食で主菜のお肉か魚なら50g前後を目安にすると適当かと思います。

というのは、良質なたんぱく質源と言われる卵・豆腐・お肉・お魚だけでなく、ご飯、パン、いも、乳製品、海藻、果物、キノコ類にもたんぱく質は含まれています。またごはんにつきものの味噌汁には、だしに使う煮干しや昆布、カツオ、さらに味噌や豆腐にも、たんぱく質が含まれています。
たんぱく質摂取量

 

例えばお昼に、ハンバーグランチを食べて、夕食はトンカツでは、たんぱく質(脂質もですが)は取り過ぎとなってしまいます。外食やお弁当などの量は、栄養的に適正量というよりは、おもてなしする立場で、お客様に満足してもらうための量だということです。日々の健康をつくる家庭料理は、粗食でよいというのは、こういう意味だと考えます。

国民健康栄養調査(平成22年度)を見ると、たんぱく質の摂取量は、推奨量を十分にとれています。あくまで平均値ですが、ご自分の食事を振り返り、ちょっととりすぎかもと思えば、1食主菜は50g程度を意識してみてください。

実際に1食50g程度で作ると、ステーキやハンバーグなどのお肉単体でのニューとなると、かなり見た目も寂しいものになります。ガイドは、できるだけ肉だけを焼く、というようなメニューではなく、野菜と合わせたり、ハンバーグでもすりおろしたレンコンを混ぜたりして、ボリュームを出す工夫をしています。また一汁三菜でバランスを見た時に、主菜のお皿を大きな物にせずに、副菜と同等のお皿で盛り付けたりしています。

また毎日ランチに外食する場合は、肉50gをキープすることは難しいと思います。まずは「ステーキ150gランチ」は避けて、野菜と合わせた主菜のランチを選ぶように意識したり、100g以下を意識することから考えてはどうでしょう。

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