子供の教育/読み書き力

幼児の文字と書き言葉の身につけ方(2ページ目)

子どもが字を覚えると、すぐに本を読ませようとしがちですが、その前に書き言葉の世界に慣れさせることが必要です。文字を覚える前から少しずつ会話文と違う詞の世界に慣れさせましょう。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

絵本+実体験で立体的な知識を

動物と触れ合う子ども

言葉と実体験を結び付けることも大事

また絵本の読み聞かせだけしていればOKではなく、絵本に書かれたことが実体験に裏付けられると立体的な知識となります。例えば絵本に出てきた動物を見て触ることも大切です。

一つお願いしたいことがあります。お子さんがひらがなが読めるようになった時に、決して子どもに無理強いして読ませないようにしてください。まだ自分から読み出す準備ができていないのに「もういいだろう」と先を急がせると、読むことが嫌いになるおそれがあります。

たくさん読んであげたらインプットされたことばの何分の一かがこぼれてアウトプットされてくるのだと思います。おそらく10分の1、いやもっと低い割合で100分の1以下かも知れません。私の子ども達は何度も同じ本を繰り返し読んでとせがみ、気づいたら全て諳(そら)んじていました。

まるで本を読んでいるかのようにページをめくりながら語っているのです。それがある時ポツポツと文字を読むように変わりました。けれども五十音と書き言葉の間の溝が埋まるのには、それなりの時間がかかりました。一度その壁を乗り越えると、文字×言葉=お話ということが理解できるようになります。

そうして音読の時代を過ごして、十分に早く読めるようになると口を閉じて黙読へ移行します。この黙読への移行が自然に起こるのは、声に出していると読めるスピードが遅くてまだるっこしいと感じるからのような気がします。

余談になりますが小学生で黙読ができない生徒は、音読の経験時間が短いのです。私の経験ではパイロットの操縦資格の飛行時間と同じで、音読時間が一定量ないと黙読できないと思います。

今回の結論です。

読み聞かせ×子ども×続ける=本好き(な子ども)(書き言葉が身につく)

たくさん耳から言葉をインプットしてあげて、言葉の力を高めてあげたいですね。

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