最新デバイスでオン/オフ最強を目指した
最新トレンドをいち早く取り入れていたライバルたちに対して、ランドローバーが取った作戦は、レンジローバーの気品の高さをアピールするとともに、ディスカバリー3のタフネスさをミックスした新しい提案、ということになるのではないでしょうか。サイドブレーキではなく電磁式パーキングブレーキを採用。計器類やシフトなどが整然と並び、強固なコックピットのイメージがする運転席です。ハーマン/カードン社製のオーディオが用意されるなど、音響にも相当のこだわりが見受けられます
一目でレンジローバー一族だとわかる見た目ですが、よく見ればフロントやリアウインドウが大きく寝ているなど、スポーティな印象を与えています。またタフかつエレガントな走行性能を得るために、ディスカバリー3と同じインテグレイテッドボディフレームが採用されました。
これはオフロードに強いフレーム構造と、乗用車ライクなモノコック構造を一緒にしたようなもので、要はオンオフ問わずどこでも走れます、ということです。
加えて、これもディスカバリー3同様、テレインレスポンスが備わっています。こちらは(1)オンロード(通常の路面)(2)オンロードもしくはオフロードでの滑りやすい路面(草/砂利/雪)(3)泥/轍(4)砂地(5)岩場という5パターンの走行モードを選べるというもの。
レンジローバーとは異なり、ガラスハッチが設けられたリアゲート。お買い物で駐車した際に、これなら簡単に荷物を入れることができます。リアシートは分割可倒式。アウトドアギアをたくさん積めます
ポルシェカイエンで岩場を走るイメージはしませんが、この車なら走ることができます(といってもこの手の車を選ぶ人が好んで岩場を走るとは思いませんけれど)。まあ、とにかく「さすがは……」というイメージ通りの機能性を持っているというわけです。
いっぽうで、最上級モデルに標準装備されたダイナミックレスポンスは、オンロードをまるでスポーツカーのように駆け抜けるためのシステムです。簡単にいうとコーナリング時にコンピュータによってフラットな姿勢を保ちつつハンドリングもシャープにしてくれるというもの。
そのほかエアサスによる車高調整、急な下り坂を自動的にゆっくりと降りるヒルディセントコントロール……最新の電子デバイスがたんまりと盛り込まれています。
インテリアも、レンジローバーでもディスカバリー3でもなく、その中間というイメージです。レンジローバーほど高級感にあふれているわけではありませんが、シートやオーディオなど一つひとつをとってよく見れば、920万~1220万円という新車時価格にたがわぬ高級品を使用しています。
2009年12月には5Lと5L+スーパーチャージャーの新世代エンジンにチェンジするなど、その後も改良を少しずつ重ね、現在に至ります。おいしいのはやはり4.4Lと4.2L+スーパーチャージャーのモデルです。
モード全開のジャケットもいいけれど、正統派で、だけどモードを取り入れたジャケットも人気ですよね。このレンジローバースポーツはちょうどそんなジャケットだと思うのです。それが新車時の70%オフからあるなんて、ショッピングサイトならついポチっと押してしまいそう……。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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