自分を磨きながら挑戦し続けるのが投資&人生
投資はギャンブルです。なぜなら、そのお金がどう使われるかに関係なく、個人投資家は結局それが上がるか下がるかに賭けるからです。そしてどうなるかはわからない。投資も投機も同じようなものです。でもギャンブルだから悪いといわけではありません。極端に言えば、人生だって何が起こるかわからないギャンブルです。たとえば大学を卒業して就職先がないとすれば、今までつぎ込んできた学費と膨大な時間はいったいなんだったのか。司法試験や公認会計士を目指して合格したとしても、法律事務所にも監査法人にも就職できなかったら、そこに費やした学費と時間もなんだったのか、ということになります。
思い通りには必ずしもならない。生きていれば予見不能なことも起こる。火事や地震に襲われることもある。道を歩いていて通り魔に襲われる可能性もある。自分は安全運転をしていても、後ろから追突されることもある。でも相手の車を運転していたのはすごい美女で、そこから交際が始まり人生の伴侶になるかもしれない。
勤めている会社が外資に買収されるかもしれないし、倒産するかもしれない。突如海外転勤を言われるかもしれないし、子会社の社長をやってくれといわれるかもしれない。芸能人のように、突然スカウトされて人生が一変する人もいる。東大に受かってもホームレスになるかもしれないし、中卒でも大金持ちになるかもしれない。
そんな人生の中で、将来の予測がつかなくても、私たちは自分を磨きながら挑戦します。「挑戦する」「決断する」というのは、先が読めくても勇気を出して飛び込むことではないでしょうか。先が読めるものは挑戦とは呼ばないですからね。そしてそこに、全人生や全資金を投入する人もいます。
私自身、成功するかわからなくても転職し、成功するかわからない事業に財産を投げ打っています。本も売れるかどうかはわからない。パチンコとそう変わらない話です。競馬はこの馬に賭ける。株はこの企業に賭ける。仕事はこの会社に賭ける。結婚はこの人に賭ける……。
その挑戦の対象が、人によって異なるだけです。世の中のあらゆる行動には、リスクとリターンがセットになっていて、それを価値があるかないか、どう感じるのかは人それぞれです。私たちはギャンブルの世界に生きていて、その中でコントロールできる要素を少しずつ手に入れ、勝つ確率、勝つ頻度を高めるべく、日々研鑽していると言えます。だから、そこに充実や楽しみが見いだせるなら、ギャンブルだからといって、投機だからといって、恐れることはありません。