構築物衝突は物的損害の34.4%、5924億円もの損害に
追突、後退時の衝突を上回る構築物衝突。コンビニの駐車場などでアクセルとブレーキの踏み間違えで店に突っ込む、などの事故が該当します。
構築物衝突の運転者年齢別傾向
29歳以下 → 10年前と比べ約1.2倍に増加
30~49歳 → 10年前と比べ約1.9倍に増加
50~64歳 → 10年前と比べ約2.3倍に増加
65~74歳 → 10年前と比べ約4.1倍に増加
75歳以上 → 10年前と比べ約7.5倍に増加
(日本損害保険協会 自動車保険にみる交通事故の実態 2010年4月~11年3月より)
高齢者はなんと7.5倍に増加。具体的には2000年・1万5821件→2010年・11万9358件の大幅な増加となっています。高齢者が不名誉なけん引役となり、事故の割合を押し上げてしまっている図式が浮き彫りとなりました。
高齢運転者への注意喚起や意識啓発が必須に
ほかの事故でも高齢運転者が事故を起こす傾向は顕著です。追突事故
75歳以上 → 10年前と比べ約2.5倍に増加
側面衝突
75歳以上 → 10年前と比べ約3.1倍に増加
後退時衝突
75歳以上 → 10年前と比べ約3.8倍に増加
高齢運転者による物的損失は、高齢者層の運転免許保有者数の増加傾向(10年間で1.7倍)を大きく上回っています。今後さらなる高齢化社会に向かうなか、高齢運転者への注意喚起や意識啓発は必須といえます。また、免許更新時に更新試験や交付基準を設けるなどの対策を講じる段階ではないでしょうか。少しでも交通事故を減らすため、まずは身近な高齢運転者に安全運転を呼び掛けるところから始めてみましょう。