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新しい光と映像―プロジェクションマッピングとは(3ページ目)

東京駅駅舎の復原を記念する光と音のショー、「TOKYO STATION VISION」が開催されました。国内最大級のプロジェクションマッピングのイベントで、立体感のある映像が新しい駅舎に映し出されました。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

鉄道駅ならではの演出 

建物の形状に合わせた映像

写真8.建物の形状に合わせた映像

写真8は駅舎の形状を生かした演出で、屋根や窓の形にぴったり合っています。もちろん計算してCGを作成されているわけですが、前々日に行われた調整では、ズレを修正が行われ、調整には7時間かかったそうです。

写真9は車内の吊革を表現していますが、Suicaをかざす手や路線図を思わせる光のライン(写真10)、運転席からレールを見たような動きの速いシーンなど、鉄道にまつわる様々な映像が変化していきます。音も東京駅の電車の発車音をアレンジするなど、面白い演出でした。

TOKYO STATION VISION

写真9.つり革のイメージは駅ならではの演出

終わり近くには、再び飛び出してくるSLの映像や復原された駅舎が迫ってくる様子(写真11)が流れ、まさに「時空を超えた旅」が表現されていました。

東京駅の駅舎の素材はおもに赤レンガで、一般的に照明しようとすると暖色系の光がきれいに見えますが、プロジェクションマッピングによる映像は、どの色も鮮やかに見え、ライトアップとしての新たな可能性を見る思いがしました。

 

路線図をイメージした映像

写真10.路線図をイメージした映像

「TOKYO STATION VISION」はテレビなどでも多く取り上げられ、初日はあまりの混雑で、途中で中止せざるをえないほどだったそうです。

音と映像の臨場感は、写真ではなかなかお伝えできないと思います。プロジェクションマッピングを使用した演出は、国内のテーマパークや商業施設のイベントなどでも行われているようですので、ご覧になる機会があればぜひ体感してみてください。

TOKYO STATION VISION

写真11.迫ってくるように立体的に見える


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