TOKYO STATION VISION
写真1.復原工事が行われた東京駅駅舎
これは幅120メートル高さ30メートルの東京駅のファサードそのものをスクリーンに見立てるプロジェクションマッピングという映像表現です。
ロンドンオリンピックの開会式でも多用されていましたが、今回はプロジェクターを46台使用した国内最大級のプロジェクションマッピングの事例となりました。プロジェクターは、2万ルーメンクラスのキセノンランプを使用しており、色の再現性は約10億7000万色にもおよぶそうです。キセノンランプは、演色性が高く、反射鏡で集光や平行光に光を制御しやすいランプです。
写真2.プロジェクションマッピングの機材(投影方式がDLP方式)
東京駅の駅舎は1914年に創建されましたが、戦災で屋根などが焼失したため、部分的に補修して使用されていましたが、今回の復原では5年の歳月をかけて原型通りに復原され、歴史的建造物としての価値も高いものとなりました。(写真1)
映像表現は、西郡勲氏、長添雅嗣氏、TAKCOM氏、志賀匠氏、針生悠伺氏の5人の映像作家によって2分ずつ製作されたものをつなげた計10分間の作品として投影されました。
また映像と合わせた音楽も製作され、音楽監督は岩崎太整氏、総合演出はNHKエンタープライズの森内大輔氏が行い、光と音のスペクタクルショーが開催されました。
写真3.プロジェクションマッピングが投影された東京駅駅舎
次のページでは、5人の映像作家が製作した「時空を超えた旅」についてご紹介しています。