名言「才能とは、努力を継続できる力」

そして、長年トップ棋士として君臨し続けてきた羽生さんならではの発言も名言として注目され、将棋ファン以外にも知られています。NHKの人気番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演した際には「才能とは、努力を継続できる力」という言葉を残しました。天才と言われ、努力よりも、生まれつきの才能で将棋が強くなったようなイメージで見られることもあった羽生さんは、実は努力の人です。

小学1年生のとき、友達に将棋を教えてもらい、夢中になったことがきっかけで将棋道場に通い始めた羽生さん。メキメキと上達し、6年生で小学生ナンバーワンを決める小学生名人戦に優勝。同じ年にプロ棋士の養成機関である奨励会に入会。ここでも圧倒的な強さを見せてスピード昇級。そして、中学3年生の若さでプロ棋士としてデビューしました。

将棋の強い子どもは、強い父親が将棋を教え込んでいるケースや、通える範囲に将棋道場があり、毎日のように通っているケースが多いのですが、羽生さんは、どちらでもありませんでした。そこで、妹や母に、将棋の相手をしてもらうものの、すぐに羽生さんが勝ちそうになってしまう。そこで盤を180度回転させ、負けそうな場面から羽生さんが逆転するという方法を考え出して、将棋の練習をしたというエピソードは有名です。また、大人向けの難しい将棋の参考書のような本を次々に読んで、将棋の指し方を覚えていったといいます。脅威的な上達は、自ら努力することで成し遂げられていたのです。

ビジネス書も人気

羽生さんの名言には、ビジネスの世界でも通用するものもあります。「常識を疑うことから、新しい考え方やアイディアが生まれる」(羽生善治著・角川書店・決断力より)。将棋界では、従来の常識ではありえないとされていた指し方にチャレンジするプロ棋士が増え、そこから、新しい戦法も生まれています。どの世界でも、常識とされていたことを疑い、先入観を捨てて考えることから、発見やアイディアが生まれてくるのではないかと書いています。著書『決断力』には「『プレッシャーはその人の持っている器に対してかかるものだ。器が大きければプレッシャーを感じることがないはずだ』と言い聞かせている」という名言もあり、『決断力』はビジネス書としても話題になり、20万部を超える売り上げを記録。他にも、『結果を出し続けるために ツキ、プレッシャー、ミスを味方にする法則』(羽生善治著・日本実業出版社)などの一般向け書籍が売れ行きを伸ばしています。その強さや生き方が注目され、数々の名言を残している羽生さんの魅力は、将棋界にとどまらず、輝いています。

また、羽生さんに限らず、プロ棋士の名言には面白いもの、将棋以外の世界でも通用するものがたくさんあります。2012年11月に出版された『将棋棋士の名言100』(後藤元気著・出版芸術社)は、ここに紹介した以外の羽生さんの名言はもちろん、故大山康晴さんや、今の若手トップ棋士の渡辺明さんなど100の名言がエピソードとともに紹介されており、将棋をよく知らない人にも楽しめます。



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