五木寛之が若き頃、執筆の場にしていたことで有名な純喫茶ローレンス
ローレンスは金沢の繁華街「香林坊」にある喫茶店。ビル3階にあり、五木寛之氏が若き頃、執筆の場にしていたことで有名です。東京から金沢に移住した五木寛之氏はよくローレンスで原稿を書いていました。金沢に移住したのが1965年で、ローレンスができたのは翌年の1966年。できたばっかりの喫茶店でした。金沢時代に執筆したのが「さらばモスクワ愚連隊」、「蒼ざめた馬を見よ」、「青年は荒野をめざす」、「デラシネの旗」。五木寛之氏1967年に「蒼ざめた馬を見よ」が直木賞を受賞しましたが、その連絡をローレンスで受けました。発表当日、ローレンスにテレビ局の人間が撮影機材を持ち込みだし、主人が驚いていると、五木寛之氏があらわれて、「ここで書いた作品なので、お店の電話で結果を知りたい」との意向。お店も大歓迎で、瞬間を待ちます。やがて電話がお店にあり、主人が五木寛之氏につなぐと、受賞の連絡。主人がシャンペンを抜いて、店にいた客からは大きな拍手。まさに『Always三丁目の夕日』の世界です。昭和の喫茶店というのは、こんなんだったんだと実感させられる喫茶店です。
■純喫茶ローレンス
住所:石川県金沢市片町2-8-18
電話番号:076-231-1007
営業時間:13:00~21:00
地図:Yahoo!地図情報