収支ともに高水準の40代カップル
40代になると、ライフプランもほぼ定まり、将来の見通しが立てやすくなってきます。収入もそれなりの水準になってきているものです。しかし、教育費負担をはじめとする支出もピーク、もしくはピークにさしかかりつつあるのが、40代の特徴です。家計には余裕がなく、住宅ローンを組むにあたって、月々の返済をおさえ目にせざるを得ないカップルが多いでしょう。期間の設定に無頓着な40代カップル
返済額の設定については、慎重な40代カップルですが、その分、返済期間を長くして、借入額を増やす傾向が見られます。しかし、40代の場合、期間を30年としても、ローンを返し終わるのは70代。40代後半であれば80歳近くになってしまいます。40代カップルは、リタイアまでの期間が短くなってきていることを忘れてはなりません。仮に、リタイア期を大きく超えた期間を設定するのであれば、あらかじめ周到な完済計画を練っておくことをお勧めします。
支出がピークの時期の借り方
支出がピークの時期なら、毎月の負担は少しでも軽い方が助かります。しかし、金利上昇リスクは避けたいところ。ローンの組み方を見てみましょう。設定:
夫47歳(会社員年収800万円)
妻46歳(パート)
子18歳(高校3年生)
このプランのポイントは、支出がピークの時期に合わせて5年固定を利用したところです。5年固定の利用で、子どもが独立するまでの金利上昇リスクを避けながら、支出がピークの時期に少しでも負担をおさえることが可能になります。
しかし、このままでは、60歳の頃のローン残高1300万円、65歳で800万円です。子どもが独立した後はリタイアまでの期間を意識しながら、繰上げ返済に励まなくてはなりません。
例えば、10年後(子どもが独立して5年程度)に、500万円の繰上げ返済をすると、期間を5年と少し短くすることが可能です。これで、60歳を迎えるころの残高は800万円程度、65歳で200万円程度。退職金での完済を考えるなど、自分に合ったプランを考えましょう。
リタイアの時期を大きく超える期間を考えるなら、借入れの時に、完済プランのイメージを描いておくこと。「長く借りて短く返す」は、有効な手段のひとつではありますが、度を超すと返済が難しくなってしまいます。単なる負担の先送りには要注意です。
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