ママたちにさっぱり理解できない男の子の行動
「わんぱく坊主」や「やんちゃ坊主」と称されるほどにのびのびと育っている男の子は相当に見込みアリ
男の子、しかも、わんぱくだったりやんちゃだったりという「手のかかる子」を授かった皆さんは選ばれし親です。神様から「この人なら大丈夫!」と見込まれ、普通の人にはつとまらない大役を任されたのです。大変でしょうけれど、この際、名誉なことだと思ってください!
男の子と女の子の両方を育てた経験のあるママたちはほぼみんな、「女の子はラク!」と言いますね。それだけ男の子を育てることは大変なのです。
しかも元気の良すぎる男の子の場合、毎日怒鳴ってばっかりになっちゃったりして、ママ自身が自己嫌悪に陥ってしまうことも。おとなしくて親の言うことをよく聞く隣の「いい子」たちを見て、「自分はハズレくじを引いた」なんて漏らすママもいるほどです。
とにかく落ち着きがなくて、こだわりが強く、それでいて粗雑……なんてところが、ママたちにはさっぱり理解できないことが多いのです。
切ないです。
「いい子」は大人にとって都合のいい子
ところで、「いい子」ってどんな子でしょう。講演会などで会場に質問すると、「親の言うことを聞く子」「思いやりがある子」「礼儀の正しい子」などという答えが返ってきます。学校の黒板の上にも「明るく、元気で、素直な子」なんて額縁がありますよね。世間一般にはそういう子が「いい子」とされるようです。
でもちょっと考えてみてください。これって、「大人にとって都合のいい子」「育てるのにラクな子」の条件ではないでしょうか。それが本当に「いい子」でしょうか。
脅すわけではありませんが、幼いときに「いい子」と言われていた子ほど、思春期以降に、不登校、過度な反抗、非行などの問題行動を起こすことが多いと多くの専門家が指摘しています。大人の顔色をうかがい「いい子」を演じ続けた反動が、自我が確立する思春期以降に極端な形で出やすいのです。「いい子」とは「子どもらしさ」の対極にある不自然な姿なのです。
男の子の中にいる「わんぱく坊主」は生きる力がみなぎる子
「落ち着きがない」は、裏を返せば「好奇心が強い」ということ
- 落ち着きがない(=好奇心が強い、チャレンジ精神がある)
- こだわりが強い(=あきらめない、粘り強い)
- わがまま(=自我がしっかりしている、自己主張ができる)
- 乱暴(=エネルギッシュ、体力がある)
一見「育てにくさ」と見られがちな男の子の性質も見方を変えて伸ばしてやれば「長所」となることがわかるでしょう。アインシュタインもモーツアルトも、スティーブ・ジョブスだって小さなころは相当に落ち着きのない「やんちゃ坊主」であったことが知られています。「生きる力」にみなぎる男の子は後からぐんぐん伸びるのです!
それなのに、本来子どもらしく健全に育っている「わんぱく坊主」や「やんちゃ坊主」が「困ったちゃん」とラベリングされ、「大人の顔色をうかがう不自然な子」が「いい子」とされるのが今の世の中。「わんぱく坊主」や「やんちゃ坊主」には居場所がなく、その保護者も肩身の狭い思いをすることが多いでしょう。
育児や教育の世界では「男の子問題」という言葉があります。「男の子より女の子のほうが元気がいい」とか「思春期以降、男の子のほうが問題行動を起こすことが多い」などの報告が多いのです。
その原因として多くの専門家が「今の日本には男の子が男の子らしく育つ環境がない」と指摘しています。今の若者には活力がないだとか、内向きだとか、特に男の子に関しては「草食系」だとか揶揄する風潮がありますが、ちいさなときからそうなるように大人や社会が、強いてきた結果です。
そんなアゲンストな状況の中でも「わんぱく坊主」や「やんちゃ坊主」と称されるほどにのびのびと育っている男の子は相当に見込みアリなのです! そういう男の子を育てているママたちはもっと胸を張っていいのです!
ではどうやって「育てにくさ」を「長所」として伸ばせばいいのか、公共の場ではどのように社会のマナーを守らせればいいのか……。
『男の子 育てにくい子ほどよく伸びる!』に凝縮しています! 「わんぱく坊主」「やんちゃ坊主」のママ・パパ、必読です!