予防接種・ワクチン/ポリオの予防接種

不活化ポリオワクチンの接種時期・回数・副作用(2ページ目)

ポリオはワクチンで防げる病気です。今まで、弱毒ウイルスを使った生ワクチンが使われていましたが、今年から、やっと不活化ワクチンが導入されることになりました。これによってワクチンによるポリオがなくなります。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド


生ポリオワクチンを既に接種した場合

生ワクチンの接種が2回終わっている人は不活化ワクチンを接種する必要はありません。生ワクチンを1回受けている人は、不活化ワクチンを3回受ける必要があります。

不活化ポリオワクチンを1回以上接種した場合

自費や海外などで不活化ワクチンの接種が既に4回終わっている人はワクチンの必要はありません。1回の場合は3回、2回の場合は2回、3回の場合は1回と回数が重要になってきます。

生ワクチンも不活化ワクチンも併せて、接種回数が4回になるようにします。

現時点では、4回までは定期接種となっております。5回目については現在検討中です(2013年8月21日)。

同時接種について

同時接種は可能です。ワクチンの種類に制限はありませんが、医師に相談した方がいいでしょう。というのも、同じワクチンを接種する場合は接種間隔が異なることがあります。

11月より不活化ポリオワクチンとDPT3種混合ワクチンの混合ワクチンになり、現在は供給不足が解消されていますので、DPT3種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの同時接種は減っております。しかし、不活化ポリオワクチン単独接種は海外からの帰国などの特殊な例もあるので、ゼロにはなりません。

日本の四種混合ワクチン(DPT+不活化ポリオワクチン)の不活化ポリオワクチンは、弱毒生ワクチンから作っております。一方、不活化ポリオワクチンは、毒性がそのままのウイルスから作られています。海外では、ほとんどが毒性がそのままのウイルスから作られていますので、日本のワクチンは海外と少し異なりますが、不活化ですので、毒性が残ることはありません。日本で、北里-第一三共から発売される四種混合ワクチンの不活化ポリオワクチンは、毒性がそのままのウイルスから作られています。

毒性がそのままのウイルスから作る時には、より厳密な工場が必要になるのが違いです。

不活化ポリオワクチンの次のワクチンまでの間隔は6日以上空いていれば可能です。麻疹などの生ワクチン接種後27日以上空いていれば、不活化ポリオワクチンは可能です。

不活化ポリオワクチンの副作用

注射になりますので、主に、注射部位が赤くなったり、腫れたり、痛み、しこりが挙げられ、治験や海外のデータでは頻度としては20%以上です。発熱や不機嫌などの全身の副作用もありますが、2~3日で消失します。9月からのポリオ不活化ワクチンは、輸入になりますし、11月からのポリオ不活化ワクチンとDPT3種混合ワクチンの混合ワクチンは国産になりますので、この四種混合ワクチンになって、副作用の頻度が増えたと言う報告はありません。
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