テクノポップ/アーティストインタヴュー

岡田徹さんの架空映画音楽集II(3ページ目)

1988年に発表された『架空映画音楽集』の続編となる『架空映画音楽集II』を発表されたばかりの岡田徹さん(Moonriders)に、この二作品に渡る想いを語っていただきました。最後にサプライズ発言あり!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

エレホンって何?

ガイド:
オープニング曲でもあり、アルバムの副題でもあるのは「エレホンの麓で」。この“エレホン”に何故か反応しました。調べてみるとエレホン(Erehwon)とは、1872年に発表された小説のタイトルで、架空の国の名前なんですね。架空映画音楽に架空国家……、とっても夢があります。エレホンにはどのように出会ったのですか?

岡田:
渚氏が今回のアルバムにあたって「エレホンの麓で」というプロットを用意してくれたんだよね。小説に出てくるエレホン=「erehwon」って、「nowhere」をひっくり返した架空の国の名前でしょ? その見たてを借りて、様々な音楽が吹き寄せる平原だったり、打ち寄せる渚だったり…… って感じで、未来に聴くだろう音、過去に聴いた音、今聴いている音がnowhereなところで色々と鳴る、というイメージを想定してアルバムを作っていこうと。

月関係の曲を

ガイド:
2曲目の「幸せの場所」は原曲も大好きですが、このエレクトロニカ版カヴァーは凄い気持ちいいです。これはムーンライダーズのカヴァー曲ですが、「月面讃歌」とともにアルバム『月面讃歌』(1998年)からの選曲ですね。「ニットキャップマン」も合わせて、90年代後半ナンバーを3曲も選んだのには何か訳があったのでしょうか?それとも単なる偶然?
幸せの場所(YouTube)

岡田:
結論から言えば意図的ではありません(笑)。「幸せの場所」は、little moaのトラックを担当している以前から注目していた5MBSさんに。
「ニットキャップマン」は当初からLGOアコーディオン隊でやろうと決めていたし。あと、前作の架空の時も月関係の曲(「Fly me to the moon」)やっていて、今回は月面讃歌と決めていたので。

アコーディオンを弾くようになったのは?

ガイド:
「ニットキャップマン」のアコーディオン・ヴァージョンは、とても新鮮です。Life Goes Onは、岡田さんがプロデュースしたアコーディオンでテクノするというグループですが、岡田さん自身も『星空のアコーディオン』(1993年)をリリースされていますが、アーコディオンとの出会いと魅力を教えてください。

岡田:
アコーディオンを弾くようになったのは、はちみつぱいに加入してからですね。遥かな響きが好きです。キーボードの人々が弾くアコーディオンが好きですね。ガース・ハドソンとか。LGOアコーディオン隊もそうそうたるメンバーだけど、アコーディオンをこよなく愛するキーボード奏者達って感じ。

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