黄疸とは

黄疸

皮膚と目の瞳の周りの白い部分が黄色になります

血液中のビリルビンと言う物質が増えると、体や目の瞳の周りの白い部分(白目)が黄色くなります。

ビリルビンは赤血球に多く含まれ、主に肝臓で処理され、胆汁として消化管に排出されますが、一部は腸管で吸収されて、胆汁の原材料になっています。

そのため、黄疸の原因には、大きく赤血球が壊れてしまう場合と肝臓の機能が低下することに分かれます。

■赤血球が壊れる理由
  • 生理的
  • 赤ちゃんと母親の血液型が異なる場合
  • 赤血球の形の異常
  • 赤血球が多い多血症
  • 出血や血の塊である血腫がある時
など

■肝臓の機能が低下する時
  • 肝臓でのビリルビンを処理する酵素の低下
  • 感染症、低酸素状態
  • 肝炎
  • 胆道閉鎖症
などが原因として考えられています。

新生児での生理的黄疸

これは、胎内での赤血球の成分と生まれてからの赤血球の成分であるヘモグロビンが少し異なるために、赤血球が壊れてしまい、肝臓でのビリルビンの処理も未熟なために、ビリルビンが血液中にたまりやすくなり、黄疸が起こります。

新生児の約80%は生後2~5日頃に黄疸が出てきて、数日から3週間程度で黄疸は消えていきます。

黄疸の目安として、血液中のビリルビンという物質の値を測定します。生理的黄疸は、15mg/dlまでは正常で、特に、注意が必要な2500g以下の低出生体重児で12mg/dlです。

黄疸の検査

黄疸の検査として、皮膚の黄色をチェックする機械があります。これを使うことで、何度も血液検査を行わなくてよくなります。黄疸が強いと判断されますと、血液検査を行います。主には、血液中のビリルビンの値を測定しますが、肝臓などが原因で黄疸が出ている場合はありますから、肝臓や腎臓などの機能を見る血液検査も併せて行います。ビリルビンの値以外、大きな異常のない時には、新生児の黄疸と考え、ビリルビンの値が高い時には、下げる治療を行います。

新生児の黄疸の治療

新生児の黄疸の多くは特別な治療を必要としません。

しかし、生まれてからの日数によって異なりますが、血液中のビリルビンの値が高い場合は、光療法と言って、青い光(ブルーライト)、緑色光(グリーンライト)を当てて、ビリルビンの値を下げます。この時に、赤ちゃんの目を防ぐために、目にマスクをします。体温が上がったり、脱水にならないように注意します。この光療法の副作用は少なく、下痢、発疹、汗の増加、日焼けになることがあるぐらいです。

ビリルビンの値がかなり高値、急激な上昇がある時には、早く下げた方がいいという理由から、血液を入れ替える交換輸血を行うこともあります。

ビリルビンは、神経に対して毒性があります。脳には、血液の有害物質が脳に入らないようにする関所(脳血液関門と呼ばれています)がありますが、この関所の機能が新生児では弱いために、ビリルビンが多いと、ビリルビンが脳に侵入し、神経を破壊し、核黄疸と言う病気を起こします。

核黄疸

ビリルビンによって、脳の神経細胞が破壊され、様々な症状を起こします。早期には聴力障害が出てきます。van Praaghという先生が核黄疸の進行状況をまとめています。

  • 第1期:筋肉の力が弱くなり、よく寝ていて、吸う力も低下しています。発病後1~2日間です。
  • 第2期:痙攣や筋肉がつっぱた状態で、発熱します。第1期から1~2週間です。
  • 第3期:痙攣や筋肉がつっぱた状態はややよくなりますが、黒目がよく下に動く落陽現象が起こります。この時期は1~2ヵ月間です。
  • 第4期:治ることが難しい聴力障害、歯の異常、筋肉がつっぱった状態での麻痺になります。

核黄疸になると、治療方法がないために、核黄疸にならないようにする必要があります。核黄疸にならないようにするために、血液中のビリルビンが高くならないようにします。

医療機関では、皮膚から簡単に黄疸を測定できるミノルタ黄疸計を使ったり、血液検査で実際にビリルビンの値を測定して、ビリルビンの値が高くならないようにしています。

光療法や交換輸血は、核黄疸にならないための治療で、光療法は大きな副作用はありません。


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