必食! 新鮮かつ山盛りの贅沢「生うにのぼっかけ丼」!
迫力の丼。今は「赤うに」。濃厚で甘いっ!
さて、ここらでお昼。おすすめの壱岐グルメをご紹介しよう。
壱岐は島国、当然ながら活きのいい海の幸が豊富だ。なかでも必食は「うに」。4月から7月にかけては「ムラサキウニ(黒ウニ)」、7月から10月にかけては「アカウニ」「馬糞ウニ」とその季節によってさまざまなウニが旬を迎える。今回お邪魔したのは
「お食事処 みうらや」。「生ウニのぼっかけ丼」(ムラサキウニ2600円、アカウニ3150円、ミニ2100円)が名物だ。甘くてとろみのあるウニを思いっきり堪能できる。
他地域のブランド牛と一線を画す「壱岐牛」の個性とは?
切れがよくすっきりとした脂身とやさしい旨味の赤味
お肉派ならこちら。芦辺町の
「肉のうめしま」だ。壱岐牛の専門店で、牧場経営から販売店、飲食店経営までを行っている。壱岐牛は、島内で繁殖・飼育されており、潮風をあびたミネラルたっぷりの牧草を食べながら育つため、ストレスがなく、脂身が甘く軽やかですっきりとした味わいになるのだとか。全国に数あるブランド牛だけれど、これだけはっきりと味わいの特徴を説明してくれる産地はあまりない。
地元の方たちにも愛される店。観光客も入りやすい
そこのところがすばらしいのだ。たしかに霜降りに近いロース定食(2,600円)やカルビ定食(2,100円)のお肉もすっきりした味わいだった。お肉好き、いや、そうでなくとも壱岐牛はトライすべき。ここのお店は手軽に上質の肉を楽しめるし、サービスもとても気持ちがよく、地元民にも観光客にも心地いい。車の運転がなければぜひ壱岐焼酎とともにね。電話やメールでの購入も可能だ。
千年湯と新鮮魚介、女将渾身の元気野菜がリピートの理由
壱岐を代表する人気宿
この日の宿は、島東部に位置する湯ノ本温泉の人気料理旅館「平山旅館」。数あるおすすめポイントのなかでも、特にご紹介したいのは「千年湯」と「料理」のすばらしさだ。
赤茶色のお湯は塩分が。肌も内臓も心にも効く感じ
赤茶色のにごり湯は、なんでも5世紀に神功皇后が子・応神天皇の産湯として使ったという1500年の歴史を持つ子宝の古湯だ。寛永元年(1624年)には湯治として開かれたことから千年湯として全国的な人気を誇っている。鉄分と塩分を含むぬるめの湯にゆったりつかれば、肌にも筋肉にも内臓にも心にも効能が染み渡るようだ。
元気でチャーミングな女将さん。豊富なアイディアが人気の秘密
そして楽しみはお風呂上りの料理。幻ともいわれるアコウに鯛、本マグロにサザエの船盛り……とこれだけでも主役を張れるのに、メインはなんといっても獲れたて殻つきのウニ。
獲れたて割りたての「赤うに」をスプーンでぺろり。贅沢な味わい
女将自らが殻を割り、煮沸した海水で洗いながらサービスしてくれる。専用のスプーンで口に運べば、自然の甘みがふわりと口に広がりしばし無言。ここでしか食べられないお宝の味わいだ。
胴体だけで35センチ越えの「壱岐剣」。大きくなるまで待つのではなく、大きくなる種類があるのだとか
さらにこの日はスターが登場。胴体だけで35cm超えの剣先イカ「壱岐剣」だ。仕入れ直後の活きた状態を拝見したが、板前さんも女将も思わず動画を撮影してしまうくらい希少価値の高いスーパースターだ。半身はお刺身、半身は天ぷらか塩焼き。こりこりと引き締まった身は噛めば噛むほど甘みが出る。まさにキング・オブ・イカ。このほか壱岐焼酎にぴったりのおつまみが次々と登場。〆は巨大な鯛の御頭塩焼きに鯛めし。オールスター勢ぞろいなのだ。かなりの食いしん坊で通っている私でももうお腹いっぱい。
宿の魅力は朝食にもあり。無農薬栽培の元気な野菜がうれしい
しかし、翌朝の朝食も書かねばなるまい。女将自身が育てる島野菜の盛り合わせ「島サラダ」が実は何よりの人気。「JASオーガニック認定」を取得した力みなぎる野菜を食べに来るファンが後を絶たないとか。このほか、凝縮感ある島豆腐、天日干しの干物、壱岐産米、味噌汁、昨晩の余ったお刺身の漬け、手作りヨーグルトなど盛りだくさんの朝食。チャーミングで発想力のある女将・平山宏美さんをはじめとしたご家族やスタッフの方々のおもてなしの心が伝わる宿だ。リピート、決定である。
つづいて、「その2」へ。
麦焼酎蔵3件と、観光スポット、おすすめのお土産屋さんをご紹介。