2012年上半期おすすめのイヤホンは?
イヤホンは一見カジュアルな音のアイテムですが、小型で電気回路を本体に内蔵できないこと、耳に一体化するアナログ最終変換器であることから、実はごまかしの効かないシビアな世界です。音質を良くしていくために、振動板の素材を変えたり、ハウジング(エンクロージャー)の容積や形状を微妙に変えたりといった地道な研究がモノをいうわけです。今回はエンジニアリングが、音質に結びついた手応えを感じさせる製品を選びました。どの製品も小なりとも「本物のオーディオ」を感じさせてくれます。
第5位 オーディオテクニカ ATH-BT05
ブルートゥース・イヤホンのジャンルから、6月に発売されたばかりの本機を選びました。Bluetooth Ver.2.1+EDRに準拠。A2DP/AVRCP/HFP/HSPのプロファイルをサポートし、音楽から携帯通話までワイヤレスで安定した再生が楽しめるイヤホンです。好みに合わせて4種類の音質に切り換えられるようになっている
本体は12.5mm口径のドライバーを搭載するカナル型。筆者は日常、同社のBTアダプターを使用していますが、送受信が鮮明でノイズが少なく、よく粘るだけでなく、内蔵アンプの音質がよいため、ワイドレンジでクリアな音楽再生が楽しめます。
第4位 ソニー MDR-XB90EX
2008年に初代機が発売され、重低音イヤホンというジャンルを生み出したのがソニーの“EXTRABASS(EB)”でした。二度目のモデルチェンジで、新たに登場したフラグシップが本機。16mmという大口径のドライバーを新規に搭載、ハウジングの容積を増やし低域のスピード感を高めたと同時に、音導管の形状の工夫で高域のヌケと伸びを改善しています。フィッティングアシスト機構を採用。耳から落ちにくくなっている
課題の重低音は、明らかに従来のEBに比較して低い方へシフト。ポップス全般の再生で迫力とスケール感を増しています。迫力あるアピアランスから想像できない、自然で疲れない装着感も魅力。7月21日発売予定。
次のページは、第2位と第3位を発表します。